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「アナと雪の女王」 (2013年 アメリカ映画)

2014年04月11日 | 映画の感想・批評


 この春最大の話題作。アメリカでは「ライオン・キング」を抜いてディズニー・アニメーション史上NO.1の興行収入を達成。アカデミー賞では長編アニメーション賞と主題歌賞のダブル受賞。日本でももうすぐ興収100億円に届きそうな勢いで大ヒット中だ。(4月11日現在)
 原案はアンデルセンの童話「雪の女王」。心が凍ってしまった少年カイと、彼を救おうとする少女ゲルダの物語だが、このゲルダがアナのモデルとなっている。そして、本作では「雪の女王」をアナの姉とすることで、「家族愛」というテーマが物語の大きな核となっているのが特徴だ。
 このアレンデール王国家姉妹のキャラクターが実に対照的で面白い。姉のエルサは責任感が強く、感情を内に秘めて行動するしっかり者タイプ。対する妹のアナは行動的で感情をオープンに表し、人をすぐに信じてしまうお人よしタイプだ。この二人が反発しながらも固い絆で結ばれ、相手のために自分を犠牲にしようとする姿に心打たれる。ディズニー作品の王道といったところ。
 本作の中心となる舞台は“雪と氷の世界”。様々な表情を持つ雪と氷の姿をアニメーションでこれほどまでに美しく、また冷たく表したのは初めてだろう。まさに「FROZEN」!!特にエルサが自分の感情を解き放ちながら氷の世界を作っていくところは圧巻で、全身が凍りつくような感動を覚えた。
 それにこの作品の最大の魅力は、全編にわたりブロードウェイの舞台を感じさせるミュージカル作品になっていること。主題歌の「Let It Go」をはじめ、とにかく楽曲が素晴らしい。また、吹き替え版で姉妹を演じた、松たか子と神田沙也加の澄み切った歌声にも注目。ゴールデンウィークには日本語吹き替え3D版も登場するそうで、ぜひもう一度見てみたい。
 (HIRO)

監督:クリフ・バック、ジェニファー・リー
脚本:ジェニファー・リー
製作総指揮:ジョン・ラセター
音楽:クリストフ・ベック
声の出演:クリステン・ベル、イディナ・メンゼル、ジョナサン・グロフ(字幕版)
     松たか子、神田沙也加、ピエール・瀧(日本語吹き替え版)


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1 コメント

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こんにちわ (山本)
2014-04-11 23:09:27
山本です。京都シネマに入会してもらったタダ券で何か観てみようということで、カウリスマキ監督(兄の方)の「旅人は夢を奏でる」を観たかったのですが、時間が合わず、「コーヒーをめぐる冒険」という映画を観ました。監督は名前を聞いたことない人で、俳優も知らない人ばかり。「モノクロ映画とジャズが紡ぐ映画」ということで、ジャズミュージシャンが登場する映画であろうかと想像したのですが、全く違っていました。ある青年の朝から翌朝までの不思議な一日の話。出くわす人々は一風変わった人ばかりだが、「ああ、こんな人どこかにいそうだなあ」となぜか納得させられました。なぜモノクロで撮ったのかわかりませんが、それによって、自分の遠い記憶とクロスするようなどこか懐かしい気にさせられました。観ているときは引き込まれるが観た後忘れるのが早い映画もありますが、この映画は観た後も脳裏に引っ掛かりそうな映画です。僕はうまいこと説明できませんが、皆さんでどなたか観られたら書いて頂けたらなと思います。また、「旅人は夢を奏でる」も観られたら解説をお願いします。
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