大野事件の判決日、福島に集まりましょう!!!
(産科医療のこれから)
日時:2008年8月20日13:00~15:00
シンポジウム(会場は福島グリーンパレス)
福島グリーンパレス http://www.fukushimagp.com/
〒960-8068 福島市大田町13番53号(福島駅西口より徒歩2分)
TEL 024-533-1171 FAX 024-533-1198
参加のお申し込み:お名前とご所属を、
oono.obs@gmail.comまでメールでお送りください
参加費:1000円
ホームページ:http://oono-obs.umin.jp/
2006年2月18日に福島・大野病院の産婦人科医が癒着胎盤による母体死亡で逮捕されてから、約2年半の歳月が過ぎました。まるで殺人者のように手錠を掛けられて連行される画像がテレビで放映されたのも、もう昔のことのようです。
しかし、この事件の及ぼした社会的影響は大きく、一人医長問題の見直しと集約化、萎縮医療による二次医療機関の実質一次医療機関化、産婦人科医の不安、離脱などが起こり、地域や基幹病院産婦人科が次々となくなりました。また問題は産婦人科のみではありません。侵襲的治療・検査にかかわる外科・内科分野や、一刻一秒を争う救急分野でも同様のことが社会問題化しています。
8月20日、ついに大野事件の判決が出ます。
2年半にわたった刑事裁判によって、誰が、何を得ることができたのでしょうか?事件によって提起された、様々な問題点は解決できたのでしょうか?
多くの時間と人的労力をかけたこの裁判の求刑は、懲役よりも軽い禁固1年と医師法21条違反の10万円。そして、どのような結果が出たとしても、控訴するかどうかを決定する権限は検察にあります。ご遺族にとっても、かかわった医療関係者にも、苦しみの連続だったのではないでしょうか。そして市民も、地域医療の崩壊に苦しんできたはずです。
逮捕に始まる一連の騒動によって、かろうじて保たれていた地域産科医療は既に全国的に崩壊の真っただ中にいます。
大野事件とはなんだったのか。あの逮捕劇はなんだったのか。あなたの街でもすぐに起こることかもしれません。医療関係者の方々も、忙しい日々の医療から手を離して、いま一度、福島の地で、医療事故刑事裁判とはなにか、いま地域の医療崩壊はどうなっているのか、行政や市民の方々と共に真剣に考えてみませんか?ご参加をお待ちしております。
野村麻実 (名古屋医療センター 産婦人科)
参考記事:特集「大野病院事件判決」(共同通信)
****** 河北新報、2008年8月6日
福島・大野病院事件考えよう 20日シンポ
帝王切開中に判断の誤りから患者を死亡させたとして福島県立大野病院(大熊町)の産婦人科医が業務上過失致死罪などに問われた事件について考えようと、福島地裁で産婦人科医の判決公判が開かれる20日、全国の医師らが福島市でシンポジウムを開催する。実行委は「地元のお母さんたちや行政関係者も参加し、意見を語ってほしい」と呼び掛けている。
大野病院事件では、逮捕時から医学界で立件に反対する声明が相次いだ。当日は医師や弁護士らがパネリストになり、事件と判決が周産期医療だけでなく医療界全体に及ぼす影響を探る。全国から40―50人の医師が参加する見込みという。
実行委メンバーでパネリストを務める名古屋市の産婦人科医野村麻実さん(34)は「事件の影響で産科医不足に拍車が掛かり、地域の周産期医療は崩壊寸前だ。事件が及ぼしたものを地元福島で考えたい」と話す。
判決公判は20日午前10時開廷で、シンポジウムは午後1時から福島市太田町の福島グリーンパレスで開く。定員約400人。参加費1000円で当日参加も受け付ける。連絡先は実行委080(7031)3032。
(河北新報、2008年8月6日)
****** 医療介護CBニュース、2008年8月5日
大野事件の意味を考えるシンポ開催
シンポジウム「福島大野事件が地域産科医療にもたらした影響を考える」が8月20日の午後1時から、福島市の福島グリーンパレスで開かれる。「福島大野事件が地域産科医療にもたらした影響を考える会実行委員会」の主催。
産婦人科医が帝王切開手術中の女性を大量出血で失血死させたとして、業務上過失致死などの罪に問われ、2006年に逮捕・起訴された「福島県立大野病院事件」の判決が同日に言い渡されることを受けたもの。
シンポジウム呼び掛け人の野村麻実医師は、「このシンポジウムを通し、医療者も患者も困っているということを皆で共有したい。この裁判をきっかけに、福島の地域医療が崩壊し、委縮医療を招いた。医療崩壊は産科から外科などにも広がっている。われわれ医療側もこうした事件が起こらなければ、世間に対してなかなか動かないという反省がある。ただ、地域医療を守るには、医療者だけでなく住民の参加が必須。シンポジウムには、地域の人や妊婦さんたちの会などにも来てもらい、一緒にこの問題や、今後の地域医療について考えていきたい」と話している。
パネリストは以下の通り。
山崎輝行・(長野県)飯田市立病院産婦人科部長▽野村麻実・国立病院機構名古屋医療センター産婦人科医師▽岸和史・和歌山県立医科大放射線医学講座准教授▽佐藤一樹・綾瀬循環器病院心臓血管外科医師▽川口恭・ロハスメディア代表取締役▽加治一毅弁護士▽上昌広・東大東大医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム部門特任准教授
(医療介護CBニュース、2008年8月5日)
****** 福島放送、2008年8月3日
20日に大野病院医療過誤事件の判決
大熊町の県立大野病院で平成16年、帝王切開で出産した女性=当時(29)=が手術中に死亡した医療過誤事件で、業務上過失致死と医師法違反の罪に問われた大熊町下野上、産婦人科医加藤克彦被告(40)の判決公判は20日午前10時から、福島地裁(鈴木信行裁判長)で開かれる。
医療界などが注目する判決まで2週間余。福島地裁が下す判断は今後の周産期医療の在り方に影響を与えそうだ。
(福島放送、2008年8月3日)