コメント(私見):
絶滅の危機に瀕している地域周産期医療の崩壊を防ぐためには、さまざまな対策を同時並行的かつ強力に推進していく必要があります。
まずは、現役の産婦人科医の離職を防ぎ、病診連携を進めて地域の産婦人科の先生方との協力体制を強化し、新生児科医や麻酔科医との連携を密にすることが基本です。医療現場で、助産師や臨床検査技師などの活躍の場を広げることも重要だと思います。
それらの短期的な対策とともに、中長期的な対策としては、産婦人科を志す若い医師を大幅に増やして、彼らをしっかりと教育し、将来の産婦人科医を増やしていくことが非常に重要です。
今年も、昨年に引き続き当院の初期臨床研修医(たすき掛けを含む)の中から2名が地元大学の産婦人科に入局してくれて、大変うれしく思ってます。噂では、同期の産婦人科入局予定者が十人近くいると聞いてます。
また、当科の後期臨床研修医募集に応募してくれて採用が決定した若い医師もいます。若い仲間が増えてくれたら、我々ロートルもがぜんヤル気が湧いてきます。彼らと一緒に、楽しく頑張っていきたいと思っています。
****** 中日新聞、長野、2009年3月6日
飯田市立病院が産科常勤医を1人増
飯田市は5日、同市立病院の4月以降の診療体制を発表した。産婦人科の常勤医が1人増えて5人体制となり、飯田下伊那地域在住者と里帰り出産をおおむね月90件を限度に受け入れる。
昨年4月から月70件程度を目安に出産を受け入れていたが、昨年12月は103件など、実際には月平均80件ほどの実績があった。
新しく着任するのは、静岡県の病院に勤務する30代前半の後期研修医で、インターネット上で募集を知ったという。
(以下略)
(中日新聞、長野、2009年3月6日)