コメント(私見):
年間450件程度の分娩を取り扱っていた小諸厚生総合病院が、突然、来月以降の分娩の取り扱いを中止し、分娩予約していた妊婦さん達を周辺の医療機関に紹介し始めたそうです。
近隣の浅間総合病院において、産婦人科の常勤医数が倍増して6人体制に強化され、この4月より分娩取り扱い数を増やす予定との報道が最近ありました。また、分娩取り扱いを休止していた県立須坂病院も、産婦人科の常勤医が4人の体制になり、この4月から分娩の取扱いを再開するとの報道が最近ありました。
これらの近隣の医療機関とも協力し、地域の力を結集して、何とかこの未曾有の危機を乗り越えていっていただきたいと願っています。
佐久市立浅間総合病院:産科医6人に増強 分娩予約も月60件超--4月から
**** 医療タイムス、長野、2009年3月26日
4月以降の分娩一時休止
小諸厚生総合病院
県厚生連 小諸厚生総合病院(小泉陽一 院長)は、2人いる産婦人科医のうち1人が今月中旬から病気療養しているのに伴い、4月以降の分娩予約について佐久市内の病院などへの紹介を進めている。残る医師1人では、従来通りの分娩数に対応できないための緊急措置。
こうした事態を受けて、佐久保健所は東信地方の産科関係の医療機関を集めて26日に同院で会合を開き、今後の対応の協議や情報交換などを行う予定だ。
同院によると、4~9月の分娩予約は18日現在で168件あり、小諸市民が56人を占める。このうち、紹介によって転院が決まっているのは71人。転院先では県厚生連 佐久総合病院の41件が最も多く、浅間総合病院の20件、上田市内の医療機関など7件、県厚生連 篠ノ井総合病院3件と続く。
同院は分娩を早期に再開したい考えだが、病気療養中の医師の復帰は、早くて数ヶ月後。医師の確保は、現時点でめどが立っていない。
当面、産婦人科外来で新患や紹介患者の受け入れを休止するほか、第2・第4土曜日も休診とする。
(医療タイムス、2009年3月26日)
****** 信濃毎日新聞、2009年3月19日
小諸厚生総合病院、医師入院で出産扱い見合わせ
県厚生連小諸厚生総合病院(小諸市)が、4月以降入っていた分娩(ぶんべん)予約の大半を断り、近隣医療機関への紹介を進めていることが18日、分かった。産婦人科医2人のうち1人が病気入院するなどしたため。出産受け入れ継続に向け病院は態勢づくりを急いでいるが、医師確保のめどは立っていない。
同病院によると、医師は手術のため11日に入院。早ければ5月に復帰するが、すぐには従来のような受け入れはできない。残る1人だけでは正常分娩しか扱えず、負担を考えると時期的にも4月いっぱいが限度という。
同病院が年間に扱う出産は450件前後。4月以降は9月までに168件の予約がある。外来に訪れた妊婦には事情を説明し、別の医療機関を紹介。18日までに、71人が佐久市立国保浅間総合病院や県厚生連佐久総合病院(佐久市)、同篠ノ井総合病院(長野市)などへ転院が決まった。ほかの妊婦にも順次連絡を入れている。
佐久総合の産婦人科医は常勤5人、非常勤2人。基本的に予約制限は設けず、高リスクの出産も扱うため、余裕のない状態が続く。浅間総合は4月から産婦人科医が6人に倍増。分娩予約枠を月10件増やし60件にする予定で、一定の受け皿になる見通しだ。
6月に小諸厚生総合で出産予定だったが、浅間総合へ転院する小諸市内の女性(32)は「産科はどこもいっぱいに近い。産むところがなかったらどうしようと思った」。小諸市内の産婦人科医院で出産すると決めた同市の女性(23)は「万一、リスクを伴う出産になったら怖い」と話す。
小諸厚生総合の小泉陽一院長は「お産の数を制限する形ででも、再開に向けてできる限り努力したい」と説明。小林良清・県佐久保健所長は「東信地方の医療機関とともに、どう協力態勢がとれるか検討したい」としている。
(信濃毎日新聞、2009年3月19日)
****** 毎日新聞、長野、2009年3月20日
小諸厚生総合病院:医師不足で来月以降の分娩中止
小諸市の小諸厚生総合病院(小泉陽一院長)が4月以降の分(ぶん)娩(べん)を中止していることが19日分かった。産婦人科医1人が病気で入院し、受け入れ態勢が整わなくなったためで、近隣病院へ分娩を紹介している。
同病院は、産婦人科医2人で年間約450件の出産を扱っているが、今月上旬、体調不良で60歳代の産科医が休診し、医師1人では対応が難しくなった。
このため、来月から9月分までの分娩予約168件について、佐久市立浅間総合病院など近隣病院に紹介。約70人が転院している。
同病院は「医師の復帰後も従来の態勢がとれるか分からないが、新たな産科医確保を含め、再開に向け努力したい」と説明している。【藤澤正和】
(毎日新聞、長野、2009年3月20日)
****** 小諸市オフィシャルサイト
小諸厚生総合病院の産婦人科医療について
平成21年3月18日現在の情報をお知らせします。
現在、JA長野厚生連小諸厚生総合病院の産婦人科については、医師の体調不良により初回受診の方、紹介状をお持ちの方の受診をお断りしております。
平成21年5月以降の出産については、予約をされている方についても、紹介状を発行し、他の医療機関で出産予約をするようにご案内しております。
現在、予約をされている方で、JA長野厚生連佐久総合病院、JA長野厚生連篠ノ井総合病院での出産予約を希望される場合は、小諸厚生総合病院の紹介状を持参しての受入れについてお願いすることとしています。その他の医療機関での出産予約を希望される場合は、希望される医療機関とご相談ください。
詳細につきましては 小諸厚生総合病院 産婦人科外来 に平日の午後、お問い合わせください。
-お問い合わせ-
保健福祉部 保健課 小諸市保健センター
(保健課保健予防係)