4CATS

この平穏退屈な日々にもそれなりに感動って在るもの。

タイトルずばり 映画『落下の解剖学』

2024-11-30 23:45:08 | 映画あれこれ
映画『落下の解剖学』予告編

日比谷シャンテ前でポスターを見て、気になっていた作品。

フランスの雪深い山荘で起きた転落死、当初は自殺かと思われたが、作家である妻に疑惑の目が向けられ、被告人となり裁判に。二人の間には4歳の時に事故で視力を失った11歳の息子がいて。

見ている間中、一体、どこに着地するのかと思っていたが、録音されていた夫婦の喧嘩がものすごくリアルで、証言台に立つ息子くんの演技も光るものがあり、そこに悲しい着地点があった。見終わった後で、ずいぶん時間が経っていたことに気付いたけど、2時間半もの映画だった。

土曜の夜にぴったり。面白いです。

話す話題に困ったら

2024-11-08 16:38:46 | 私のお気に入り
今年家を建てた幼馴染の友達の家へ。

セカンドハウスだと思って寛いでしまう。

でも前回飲みすぎてえらい目に遭ったので、(命辛辛帰宅する・・)
今回は、ワインは2本まで、と予め決めておく。それを大きな声で宣言して、絶対に絶対に3本目は開けないでと高々に言う。

料理はどれも素晴らしかった。
ハモンセラーノとイチジク
水切りヨーグルトとサーモンきゅうり(パン載せ)
ギリシャ風豆サラダ
ベーコンとさつまいものゴルゴンゾーラグラタン

グラタンはあんまり美味しいので、1週間と空けずに家で作った。(大好評)

さて、話す話題に困ったら、相手の好きな映画が何かを聞いてみよう。
意外な答えが返ってきたり、絶対に盛り上がること間違いなし。
よく知ってるはずの相手でも、好きな映画の話となるとこれまでしたことがなかったり。
話す話題には事欠かないが、お互い映画好きなので、今年見たおすすめ映画を教えたら、早速見て、その度に興奮したような感想が届いたので、共有できて大満足。

みなさんも是非。


水元公園に恋して

2024-11-08 16:25:25 | 私のお気に入り
ずっと行ってみたかった水元公園についに行ってきた。
その昔、我が家に車があった頃、家族で行こうと夫に提案したら、遠いと断られた公園です・・(確かにうちの子は激しく車酔いしたので、仕方ないか??)

電車で行くとなると金町駅で降りてさらにバスを使う。(歩くと2.2キロ)
駅前でケンタッキーを買っていざ!!
バス停降りてからもう広めの水路があり、高い建物もなくて空が広い。
そして念願の公園はというと、もう、圧巻だった。






対岸は、埼玉県三郷市だそうで、対岸にもテントや人がいっぱい。
釣りをしている人も多い。
何だか、大好きな井の頭公園よりも恋してしまった公園かもしれない。
今までここを知らずに生きてきたことが実に勿体ない。
水辺と緑が大好きな私にとってこれ以上何もいらない。
今度はあの時反対した夫を伴って近々訪れようと思う。


臆病だからって、釣りをしているおじさんに餌をもらってるんだって、だから全然離れないの。

読み比べ「斜陽日記」と「斜陽」

2024-11-08 15:28:06 | 私の読書日記
夏頃、太宰治の映画を見て、娘の太田治子さんの「明るい方へ」を読み、次には「斜陽」の元になったという太田さんのお母さんの日記「斜陽日記」を読んだ。これは太宰に勧められて書かれたものだが、とても面白かった。他人の日記なので余計に面白く、さらにこの方、文章もとても上手だと思う。この方の、人となりも面白ければ、終戦間際の様子も、とても興味深かった。何より、この斜陽族(落ちぶれた没落階級)である著者は、なんと玉音放送の3日前くらいに終戦になるという情報が伝えられていたという事実にびっくり。軍部でもないのに、知っている人はあの状況下で、3日も前に知っていたんだと思った。直後に、戦地に赴くからとわざわざ挨拶に来た人がいたんだから皮肉なものだ。

そして、この「斜陽日記」を読んだ後に、太宰治の「斜陽」をおそらく30年ぶりくらいに読んでみたら、すごく面白かった記憶があったというのに、もうこれは、盗作以外の何物でもないではないかとただただ唖然とさせられた。
書けと勧めて、その日記を何とか手に入れて、それをまんまと自分のものにして出版したなんて信じられないことだ。通りで、あんな文章が書けたものだと今思えば納得する。「斜陽」のお母様は、「斜陽日記」の太田静子さんの母太田キサさんなくしては、描けなかったものだ。
エピソードもあまりにしっかりパクってあって、あとほんのちょっと脚色してあるので、法螺吹きが書いたような話だなあとしみじみ思ったら、抱き合わせに収録された「パンドラの匣」という小説も何だか全然頭に入ってこなくなった。

興味ある人は、ぜひこの2冊を読み比べてほしい。

『リリーのすべて』は、宝石のような演技と献身を描いた作品でした

2024-11-02 23:42:05 | 映画あれこれ
いい映画って、始まりでわかる気がこの映画でした。
世界で初めて性転換手術を受けた男性とその妻の愛の物語。
エディ レッドメインの宝石のような演技が素晴らしく、完全にその世界に入り込んでいた。見終わった後もその余韻は容易に消し難く、いつまでもいつまでも気持ちが引きずられたまま。苦しみ、悲しさ、喜び、そして肖像画家で、はじめ男であり、女性になった夫を生涯描き続けた妻ゲルダの包み込むような愛と苦しみ、献身に胸を打たれる。
1920年代、あの時代の髪型、ファッションもとことん素敵。


『リリーのすべて』本予告90秒