4CATS

この平穏退屈な日々にもそれなりに感動って在るもの。

映画『僕らの世界が交わるまで』を見て

2025-02-13 15:39:52 | 映画あれこれ
映画『僕らの世界が交わるまで』本予告編

高校1年生の息子は入学と同時にエレキギターを買って、毎晩ジャカジャカやっている。ハードロックや、サイケや、ブルースや、いろいろな話をしてくるのだけど、この映画は、息子と同じような音楽好きの高校生息子と、女性のためのシェルターを運営する母親と、そんな家族をひっそり支える料理上手で、若干影の薄い父親との家族の物語。すごく痛いんだけど、それだけに共感できる。

親子関係は、時と共に刻々と変化していく。下手をしたら、一瞬で崩壊するかもと怖くなる瞬間もあるけど、簡単にさよならするわけにはいかないし、関係性を保つのに、努力なんてしたくないけど、実は結構そうすることが求められる。
日々、トライしながら生きている、この映画の家族みたいに。

ジュリアン ムーアはやっぱり最高。息子くんも、この役にピッタリだ。



「きさらぎ駅」に寄せて

2025-02-12 20:35:39 | 映画あれこれ
今週は火曜日が祝日だったので、ちょっと嬉しい月曜夜の娘のピアノレッスンの自転車での帰り道、普段の忙しなさとは裏腹の解放感を満喫。
夜更かしから、ホラー映画でも見ようということになり、前から気になっていた「きさらぎ駅」を見ることに。正直、ほぼ期待することなく見始めたのですが、これがなかなか結構面白く。

まず、ホラー映画に期待する「わ!!」って思わず声を上げるシーン、ございます。
次に、「もう!!早く逃げろって!!!!」わざとかってくらい怖いシーンに身を置こうとする主人公たちにヤキモキするシーン、ございます。
「うわ、もう正視できない」っていうグロいシーン、ございます。
最後どうなるの??でもきっと、こうなるんだろうなってとこから見事いい感じに裏切ってくれるシーン、ございます。
ホラー映画好きが期待する見どころがしっかりあります。
面白かったです。「おもこわ」(面白くて怖い)という言葉があるなら、おもこわ映画に値すると思います。


それで思い出したんだけど、中学2年生くらいの時、友達の家に遊びに行った帰り、御茶ノ水駅から総武線で代々木まで出て、そこから山手線で帰ろうと電車に乗った時のこと、いくつかの駅を通り過ぎて、友達と二人、あれ??と驚きました。
御茶ノ水から乗ったはずなのに、程なくしてまた御茶ノ水駅に着いたからです。
一体なんで??びっくり&困惑しながら慌てて電車から降りた私たち以外、他に乗っていた乗客が何ら驚きもせず、降りもせず、そのまま電車は過ぎて行きました。
私たちは??なまま、とりあえずもう一度行き先をじっくり確かめて次の電車へ。
今度は無事代々木に着き、そのまま山手線で家路へと着きましたが、なんでまた乗車した駅に着いたのかはずっと謎のままでした。電車に詳しくない私たちは、ただただ、そういう電車もあったのかな?と思ったりもしたのですが、そんな電車ってあるのでしょうか?今現在、思い出して総武線路線図を見た限り、そんな折り返し電車はないみたい。あの電車は何だったのか、きさらぎ駅を見て、30年以上前のその出来事を思い出しました。後から聞いた話だと、その友達、霊感がとても強かったのですよ、、

不思議なことって起こるものですね。
きさらぎ駅、サトエリこと佐藤江梨子が出ていて、演技とても上手かったです。


パーフェクトデイズ

2025-01-19 16:01:11 | 映画あれこれ
ドイツの巨匠ヴィム ヴェンダース監督が日本を舞台にトイレ掃除人の映画を撮った。
そう話に聞くと、それは実に不思議で謎に満ちていた。ヴィム ヴェンダースの映画を見たのは、もう20年以上前で、特別面白いと思った記憶はない。
でも今回、そんなわけで興味深々見てみると、とてもドイツ人が撮った映画と思えず、でもありそうでなかった面白さで、本当にこの映画を年始に見れたことを幸福に思う。今年一年、この映画で乗り切れる気がした。この映画に出会う前、後、ビフォーアフターの自分ってくらい意識が変わった。
年始の出勤時、私はパーフェクトデイズの役所広司演じる平山になった気持ちで生活してみたら、何気ないことをとても幸福に感じられた。もちろん好き嫌いはあるだろう、私はサザエさんが好きだし、パーフェクトデイズのような映画がこの上なく好きなのだ。


映画『PERFECT DAYS』本予告_ヴィム・ヴェンダース監督作品×役所広司主演

タイトルずばり 映画『落下の解剖学』

2024-11-30 23:45:08 | 映画あれこれ
映画『落下の解剖学』予告編

日比谷シャンテ前でポスターを見て、気になっていた作品。

フランスの雪深い山荘で起きた転落死、当初は自殺かと思われたが、作家である妻に疑惑の目が向けられ、被告人となり裁判に。二人の間には4歳の時に事故で視力を失った11歳の息子がいて。

見ている間中、一体、どこに着地するのかと思っていたが、録音されていた夫婦の喧嘩がものすごくリアルで、証言台に立つ息子くんの演技も光るものがあり、そこに悲しい着地点があった。見終わった後で、ずいぶん時間が経っていたことに気付いたけど、2時間半もの映画だった。

土曜の夜にぴったり。面白いです。

『リリーのすべて』は、宝石のような演技と献身を描いた作品でした

2024-11-02 23:42:05 | 映画あれこれ
いい映画って、始まりでわかる気がこの映画でした。
世界で初めて性転換手術を受けた男性とその妻の愛の物語。
エディ レッドメインの宝石のような演技が素晴らしく、完全にその世界に入り込んでいた。見終わった後もその余韻は容易に消し難く、いつまでもいつまでも気持ちが引きずられたまま。苦しみ、悲しさ、喜び、そして肖像画家で、はじめ男であり、女性になった夫を生涯描き続けた妻ゲルダの包み込むような愛と苦しみ、献身に胸を打たれる。
1920年代、あの時代の髪型、ファッションもとことん素敵。


『リリーのすべて』本予告90秒

『ロスト・キング 500年越しの運命』

2024-10-23 15:10:35 | 映画あれこれ
『ロスト・キング 500年越しの運命』本予告編(90秒)

サリー ホーキンスという女優さん、大好きなんです。
最初見た時は、何だこのヘンテコな女性は??(失礼ですね・・)と衝撃だったのは確かだけど、彼女の出る映画に間違いなし、と今では思ってて。唯一無二の存在感ですよね。見れば見るほど素敵な女優さんです。

この映画、実話を基にしているのですが、何と言ってもすごい話です。
こうゆうこともあるのだなあ、とまさに時空を超えたファンタジーのような本当の話。
人智を超えたものを感じさせてくれました。

田園風景も美しいステキなイギリス映画『ハワーズ・エンド』

2024-09-12 12:45:34 | 映画あれこれ
イギリスのコスチューム映画をふと見たくなる時がある。
それには大体エマ トンプソンが出てるんだけど、今回はだいぶ昔彼女がアカデミー主演女優賞を見事獲得した映画「ハワーズエンド」聞いたことはあったが、初めて見た。
想像以上に面白い作品だった。
軸になっているのは「ハワーズエンド」という名のついているロンドン郊外の別荘だ。
ふとしたことで交流を持つようになった二つの上流階級の家族の話で、エマ トンプソンが演じたのはその当時でいえば、オールドミスと呼ばれる女性。奔放な妹役をこれまたコスチューム劇の定番、ハリーポッターでは悪役のヘレナ ボナム カーターが演じる。弟役の俳優が満島真之助に似てるなあと思いながら見ていた。
紅茶とスコーンをお供に見たいとっておきのイギリス映画だった。

映画『ハワーズ・エンド』予告編(4Kデジタル・リマスター版)

映画”スペアキー”

2024-08-17 10:29:20 | 映画あれこれ
素晴らしく爽やかな映画に出会いました。またまたフランス映画です。
こんなさりげない青春映画を作れるのは本当に才能アリとしか言いようがない。

舞台は、フランス東部のナンシーという町。主人公ソフィ15歳は団地暮らし。原題がどうやら”FI FI”とあるので、フィフィはソフィの呼び名なので、長い夏休みに暇を持て余している15歳の少女が明確に主人公なわけです。ソフィの家族はたくさんいて、どうやら姉夫婦とその子供たち(赤ちゃん)も一緒に暮らしている。お父さんは継父、そんな家族から頼まれて種類の異なるタバコを山程買いに行くシーンがあります。電気代も滞納してるらしいのに、フランスでは高価なタバコを買うお金に回している家族なんだなあというのが容易に想像できます。
そんな中、ちょっと裕福な同級生に偶然遭遇する。彼女は、今から家族とバカンスに行くといい、その前にパンを買いに来たのですが、うっかりお金を忘れていて、その場にいたソフィに借りるのです。すぐに返すからというので彼女の家に行くと、もう荷物を車に積み込んで出るばっかりになっている。その時に出来心で鍵受けのお皿から、スペアキーを拝借してしまうのです。その晩、普段は狭い家にわんさといる家族の喧騒から抜け出し、その家で存分に一人を満喫している最中(15歳ってそういう年齢ですよね)、同級生の兄がパリから一人その実家に戻ってくるのです。そこから、ソフィのひと夏の冒険が始まるのですが・・

本当にさりげない物語でもあるんだけど、そこから読み取れる色々なものが詰まっていて、最後の終わり方も素晴らしい。キーになる主役の女の子が本当にハマり役だし、兄役も最高似合ってる。見終わった後は、幸せな一服の清涼剤をプレゼントされたような、そんな気持ちにさせてくれる映画です。



「インサイド・ヘッド2」すごくいいから、出来たら思春期の親娘で見に行ってみて

2024-08-12 22:17:56 | 映画あれこれ
3連休の映画館は満員御礼だった。そして私が映画館に行って映画を観たのは、2年ぶり、前回が“ジュラシックワールド 新たなる支配者”だったんだから、映画好きを自称してるくせに、すっかりご無沙汰なのだった。

下に兄弟のいる友達たちは、家族で行くらしく、友達と見にいく約束を取り付けられなかった娘に、見に行こうとせっつかれ、前作も見ていなかったので、前日に予習をし、(予想通りではあったが、結構面白かった)見に行ってきた。

今作、主人公ライリーは13歳、思春期のトンネルの入り口に立ったところだ。
その設定が我が娘とそっくり同じ。前作、11歳のライリーにとって大きかった家族の島は、13歳の今はこじんまりとし、代わりに友達の島が目立って大きくなっている。ここのところから、一人目思春期を見送り、現在二人目に取り掛かり中の私としては、ぐっと来る。(小学生の子供たちママだった頃には、ここ、まだ実感できていないと思う)
頭の中の感情たちも思春期編から新たな仲間が加わる。これまでの喜び、ビビり、ムカムカ、怒り、悲しみ、に加えて、心配、イイナ、ダリー、恥ずかしの4人。このセレクションもめちゃくちゃ納得してしまうのだ。
感情たちは前作同様、今作でも大好きなライリーの人生を良くしようと奮闘するのだが・・・。

随所に、理解る〜の連続。思春期って本当に特別な時期で。息子の時は、私も色々、思い悩んで、本を読み、講座を聞いてみたりもした。突然の変化には息子だけでなく、夫婦共に、手探り状態でテンパった。現在高校1年生の息子は、中学時代、特別問題があったというわけではないにしろ、あの頃のトンネルからはすっかり抜けたなと思っているし、本人ともよくその頃を振り返って笑い話にしている。

映画の最後、ある言葉で私はすごく泣けてしまった。わかっていたことだけど、やっぱりそうだよなあとしみじみしたからだ。娘も泣いていた。とてもいいタイミングでこの映画を観れたことに感謝したい。

「インサイド・ヘッド2」本予告(日本版エンドソング「プレゼント」performed by SEKAI NO OWARI)|8月1日(木)劇場公開!


映画『ブラックバード 家族が家族であるうちに』予告編

2024-07-31 15:35:32 | 映画あれこれ
映画『ブラックバード 家族が家族であるうちに』予告編

病を患い、安楽死することに決めた母の意向に寄り沿うため、集まった家族たちの3日間くらいを描いた映画なんだけど、俳優陣が素晴らしく、ストーリーも秀逸で、見応えがあった。元は、デンマーク映画のリメイクということで。自傷癖のある娘を”アリス イン ワンダーランド”のアリスが演じているんだけど、あんまり上手くて、誰だかわからなかった。きっともしかしたら、この子の母親はあの人なのかな、と思ったんだけど、それは最後まで明かされなかった。そんなとこもいい。
お父さん役は、渋さが最高潮の”ジュラシックパーク”のサム ニールです♡