4CATS

この平穏退屈な日々にもそれなりに感動って在るもの。

川上弘美のパラレルワールド

2018-09-30 17:04:19 | 私の読書日記
川上弘美の「森へ行きましょう」を読んだ。

大変に分厚い本だったけど、面白くて、夢中で読んだ。

主人公はルツと留津。他にもいろんな「るつ」が登場するパラレルワールド。

ルツと留津の生まれた日から、およそ50年あまりの半生が綿密に描かれていて、

女の人生として、大変に興味深く面白かった。


同じく川上弘美の「このあたりの人たち」という短編集も、とても面白い。


だけど、“このあたりの人たち”と同じ町には住みたくはないけど・・。

もっと冒険しよう

2018-09-01 19:22:31 | わたし的育児日記
天気予報を見ないまま、今日ばあばの家に自転車で行こうと子供たちに言った。

子供たちは大喜び。

今年の異常な猛暑の間は自転車で20分の距離も行くのを憚られた。

今日くらいなら平気だろう、そう思っていた。


ところが、冷房に慣れ切った身体で一歩外に出ると、曇っていて何とも蒸し暑い。午後は雨が降るらしい。

雷マークもついている。

私は怯んだ。自転車で20分の距離を雨に打たれてはきついからだ。

お昼ご飯を食べてすぐ行こうと思っていたけど、グズグズした。雨は降りそうにない。晴れ間さえ見せている。

でもでも、雨は降るらしいし、


どうしよう。徒歩と電車じゃ面倒くさいし。


息子は行かなくていいと言って、漫画(最近のライフワーク)を描き始めた。


でも娘は『行く』の一点張り。

結局雨はものすごく心配だけど、うるさいので行くことに。


家を出てすぐの辺りで、雨がぱらついてきた。

引き返そうかと提案するも、即否決。

その後も何度か同じ提案。しかし、雨はぱらつく程度である。




結局、たいして濡れることもなく無事に到着した。



道中思った。



大人は、先を見越してばかりいて、ちょっとの危険も回避しようとして、冒険をしない。

冒険する心を遠い昔にどこかに置いてきてしまった。

ツマラナイ。ものすごくつまらないことだ。


そんなにまでして危険や失敗を回避しているはずなのに、大して成功はしていない。


子供は、経験もないから、先を見越したりはしない。先を見越して要らぬ心配をすることもない。

そう、大人が抱えている心配は、殆どが要らぬ心配なのだ。


もっと、冒険しよう、

濡れたっていいじゃないか。

失敗したっていいじゃないか。

何を怖れてるんだ。



もう長い間、冒険することを忘れていた。

こんなにちっちゃな冒険でさえ。

情けない。

出掛けてよかった。

出掛けていなかったら、きっと後悔していただろう。


転ばぬ先の杖などいらない。あの頃に戻りたい。