確か雑誌フィガロかなんかでお薦めしてあって気になってた本でした。
1940年から70年くらいにわりとカルト的に活躍?した女性たち20人の人生をざっと取り上げていて、同じ女性としてとっても興味深い。そのほとんどが知らない人だったけど、これでもっと知りたくなりました。
中でも、消えたフォークシンガーとしてあげられた
コニー コンバース。
50歳にして、車で家族に別れの手紙を残し姿を消し、依然車ごと見つかっていない女性の話。
フォークブームの中、その流れに乗る風でもなく、ひたすら地道に作詞作曲し、密かにレコーディングしていたコニー。行方をくらます前は全く日の目を見ることもなかったその彼女の曲が2000年に入ってラジオで流されたり、現代のミュージシャンがカバーしたことにより注目され、最近CD化もされたという。もしどこかで生きていたならば80代半ばになるコニー。著者の
「ラジオから、遠い昔に自分が作った曲が流れるのを聞いて、胸を押さえる。そんな光景をつい想像してしまう。それはファンタジーに過ぎないだろうか。」
という文を読んだら、私までぐっときてしまって朝もう一度読み直していたとき、ひどく泣けてしまった。
これを書いた著者の山崎まどかさんにすごく好感が持てた。というのも、本人もあとがきかなんかで言っている通り、読んでいる側にも、紹介している女性20人に対する著者の愛情が伝わってくるから。
本の最終章に、コニー コンバースをもっていったのにも、中でも特に愛着があるからじゃないかなあと思ったんだけど。何を隠そう、私自身この何日間か、コニーの音楽にはまっているから。
ワンバイワンという曲の歌詞を本に載ってる通り紹介します。
何だかこれ読んでるだけで泣けるの。とっても美しく哀しい詩なの。
「私たちは暗闇を歩いていく 私たちは夜を歩いていく 他のひとたちのように 誰かと一緒にあちこち行くのではなく ひとりひとりそれぞれに 暗闇の中をひとりひとり 私たちは夜を歩いていく 草地を彷徨っていると 互いが通り過ぎる音が聞こえるけれど 私たちは遠く隔たっている 暗闇の中を離れたまま 私たちは夜を歩いていく 草は濃くそして高く 私たちは過去の記憶の中で道に迷う 月が落ちてしまうと 月は落ち 私たちは暗闇を歩いていく もしあなたの手を取ることが出来たなら 私は輝く きっと輝く 朝の太陽のように」
YOUTUBEに彼女の曲が聞けて幸せ。コメントにもよくあるけど、彼女の曲って拍子抜けするくらい、素人っぽく、まっすぐで、時にはえ??って終わり方もあったり、でもすごく高尚でBEAUTIFULでSAD。
ちなみに夫に聞かせたら、ただ一言、「コワイ」だって・・・・・・・。失礼しちゃう
Connie Converse "One By One"