五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

観世宗家展観ました

2013年01月13日 | 第2章 五感と体感
「江戸表具を愛する会」の搬入前に、ちらりと拝見するつもりで入った展覧会、結局一時間半じっくりと拝見することとなり能だけでなく、よい表具のお手本を拝見し、とても勉強に成りました。

伝承する使命を受け、目に見えるものだけを伝えるのではなく、その精神性を伝えていくことは、「人」にとってのとても尊い大切な宝物です。
どのような事であれ、伝統を受け継ぎ次の世代へと継承することをしている人々にとっての深い共通性を感じつつ、じっくりと世阿弥生誕から680年の歴史を垣間見させていただきました。

何代にも渡り使い続けている装束の繕い。紅の装束に紅の絹糸で各所繕われ、糸のバッテンがなんとも愛おしく…。

現在進行形の装束に唐物の裂。古裂の画帳は、古裂を丁寧に金紙で囲み…。

腰紐、鬘紐から思い湧く、一つ一つの謡曲。

三番三の翁の面(おもて)から現代作家の面を並列に陳列する観世清和師の思惑。

糺河原に設置した能舞台の見取り図に番組表に違和感感じず…。

世阿弥「風姿花伝」直筆は、見せどころが開かれ…。

正中線の下に整理された展覧会に、隅々まで行きわたる清涼感を感じさせていただきました。

五臓六腑に沁み渡る「好(よ)き」感覚を得、やっぱり能書き要らず「私は能が好き」だと、羽衣返してもらった天女の気分で会場を後に致しました。

序破急の流れに客を乗せた上手い展覧会の演出でもあり…。出し惜しみ無しの幽玄美から夢幻を具現化されたような気分にもなり…。

銀座松屋にて「観世宗家展」開催中です。良き展覧会です。能を知りたい方にとっても解りやすい内容だと思います。

告知:
「江戸表具を愛する会」本日から地下鉄銀座線「銀座駅」近くの地下通路で開催中。

銀座三越の地下から東銀座にかけての地下通路のショーウィンドーです。
作家の常駐はありません。作品のみの展示です。

期間:2013年1月13日から2月9日まで、銀座プロムナードギャラリー(銀座三越下~東銀座までの地下通路・歌舞伎座の手前)


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