五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

個展最終日にデジデリウムを考える

2021年06月08日 | 第2章 五感と体感

中村晃さんの作品を掛け軸に仕立てました・・・・

個展最終日にデジデリウムを考える  2021年6月8日

いよいよ本日が最終日
京橋メゾンドネコでの個展。





今回のタイトルは
つきのいのり/ひのいのり

コロナ禍における抑制・抑圧的な生活は、
人の心の奥底に欲している
美の探求心にまで滲み入っており、
芸術に触れることで、
心身を癒す体感を得ている人が
目につきます。

芸術が不要不急から外れる事に、
異を唱えていた私ですが、
やはり、知性を持つ人間には、
大事な欲の一つであると
しみじみ思います。

宗教心理学の学びでは、
デジデリウムという用語を学びました。
人間が熱く欲するものの意味だそうですが、
Desideriumには、神見欲という意味として、
食欲・性欲に続き、このデジデリウムを
三つの欲として持ち備えているそうです。

人に会いたい、芸術に触れたい、
自然の中に入りたい、行きたい場所に立ちたい、
というような「欲」は、
物欲も含まれるでしょうが、
「何かを熱く欲する」というふうに
捉えたほうが、しっくりきます。

「死」という永遠普遍のテーマを
意識すればするほど、
知性的な欲も深まります。
知性を深めれば深めるほど、
「死」の恐れから
「生きている自分の今が天国である」ことへの
知性化が図られてくるとも言えそうです。

であるからゆえに、
メメントモリから知性化を図る事も
人間のデジデリウムゆえの
性質なのではないかと、私は思い至っています。

知恵を持つことは、「創世記」の
アダムとイヴから解釈しようとする
人間の大テーマでありましょう。
人間は知恵を持つゆえに、
感情が湧き、欲し、現実化しようとすることを
繰り返しているようにも思います。
それが原罪というならば、その情動が
永遠に繰り返していく「美」とでもいえるの
ではなかろうか、とも思います。

そのようなことをツラツラ考えつつ、
会えなかった人に自分の作品を通して会う
私のデジデリウムが満たされつつあり、
抑制という抑圧が、
人との交わりでじんわりと
解けてくるような体感を味わっています。

芸術を欲することはデジデリウムを満たすこと
であることを改めて確信しています。

講座スケジュール 

目黒カルチャースクール
第1金曜日
2021年7月6日
13:00~15:00
6月4日は、個展のため休講


目黒カルチャースクール
第3金曜日
2021 6月18日
13:00~15:00
  

綾子塾「生き甲斐の心理学」 
場所:横浜桜木町 婦人会館
時間:13時~15時半
日程:2021年7月13日第4回(第2火曜日) 
6月はお休み 
(綾子塾は、限定メンバー制)

③甲斐の心理学木曜綾子塾 
場所:横浜桜木町 婦人会館
(公開講座)
時間:13時~15時半
日程:2021年6月24日(第4木曜日)
9月は24日金曜日が講座日となりますので
ご注意ください。 
 

紅葉坂植村勉強会
場所:横浜桜木町婦人会館
日程:2021年7月6日火曜日

小金井植村勉強会
日程:2021年6月15日火曜日







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