2012年のロンドン五輪に出場し、ミドル級で金メダルを獲得。プロではWBAミドル級王座に2度就いた村田 諒太(帝拳)が、現役から引退する事を正式に発表。
(現役からの引退を表明した村田)/ Photo: 帝拳ジム
2013年8月に行ったプロでのデビュー戦、当時OPBF(東洋太平洋)ミドル級王座を保持していた柴田 明雄(ワタナベ)との一戦を見た後、「どれだけ凄い選手になるのだろう!?」と大いに期待しました。しかしその後は伸び悩み、その才能を十分に咲かせる事なく現役生活を終えてしまいました。
世界戦に7度出場しましたが、昨年4月に対戦したゲナディー ゴロフキン(カザフスタン)を除いては、どの対戦相手も2流、3流の選手のみ。しかも獲得した王座はWBAの第2の世界王座だったレギュラー・タイトル。ゴロフキン戦の前に戦わずして「スーパー王者」に昇格しました。海外のファンからは、村田が出場した世界戦は試合内容や対戦相手のレベルが「マイナー団体のIBOやWBFレベル」とまで言われていました。
アマチュアでは119勝 (89KO/RSC) 19敗という戦績を残し、金メダルまで獲得。しかしプロでの戦績は16勝 (13KO) 3敗と至って平凡なもの。残念ながらプロでの活躍は期待外れだったと言わざるをえません。同時に、村田が日本ミドル級史では、日本人として初めて世界ミドル級戦のリングに立ち、タイトルを日本にもたらした竹原 慎二(沖)に続き、大変な功績を残した事は疑いのない事実です。今後、引退後の活躍を大いに期待しています。