現地時間の一昨日(12日・日曜日)、豪州で行われた試合結果です。
WBOスーパーウェルター級戦(暫定王座決定戦):
ティム チュー(豪)TKO9回2分43秒 トニー ハリソン(米)
*2016年師走にプロデビューを果たしている元統一スーパーライト級王者コンスタンチン チュー(露/豪)の実子ティム。ここまで21戦行い全勝(15KO)を記録。2020年の夏にマニー パッキャオ(比)やテレンス クロフォード(米)等、強豪選手と拳を交えてきた元世界王者ジェフ ホーン(豪)を、2021年3月には世界王座への挑戦を持つデニス ホーガン(豪)を撃退。同年11月には日本重量級の第一人者井上 岳志(ワールドスポーツ)に圧勝。そして昨年2022年3月にはアマチュアの名選手テレル ガウシャ(米)に明白な判定勝利を収め、本場米国でのデビューも無事果たしています。
本来なら1月末に4団体統一王者ジャーメル チャーロ(米)に挑戦する筈だったチューですが、その試合はチャーロの負傷により中止に。代わってチューは、元WBC王者でチャーロと1勝1敗の戦績を持つ実力者ハリソンとWBO暫定王座を争う事になりました。
実力拮抗者同士の一戦は、互いに譲らの競った展開になりました。そんな中チューが、3回以降持ち前の右を随所にクリーンヒットさせていきペースを把握していきます。左ジャブからの右ストレート(ワン・ツー)。ややフック気味の右。速度を変化させた右や突然の右や上下の打ち分けなど、その使い分けはまさに多彩。クリーンヒットと同時に、徐々に徐々にとライバルにダメージを蓄積させていきました。迎えた9回、その右からの連打でダウンを奪う事に成功。ハリソンはカウント内に立ち上がるも、レフィリーは試合継続を許さず。チューが接戦を制し、暫定ながらも22戦目にして世界のベルトを腰に巻くことに成功しています。
実父コンスタンチン同様、絶妙な距離感で元世界王者と堂々と渡り合ったチュー。動きが全体的にスローな部分は気になりますが、実際に対戦してみると相手にとりやりづらさがあるんでしょうね。ザブ ジュダー(米)はそのハンドスピードでコンスタンチンを極地に陥れ、リッキー ハットン(英)は手数でチュー1世に競り勝ちました。ジュダーのようなスピード型の選手や、強打をくぐり抜け、手数で勝負してくるハットン・タイプの選手と対戦した時、チュー2世はどのような対応をしていくのでしょうか。その辺りが今後の大きな関心点となっていくのではないでしょうか。
全勝記録を22(16KO)に伸ばすと共に、世界王座を獲得したチュー。今後の第一目標は「暫定」の2文字を取り払う事でしょう。
(暫定ながらも世界にたどり着いたチュー2世)/ Photo: the Western Australian
南太平洋のスター選手が世界の一角に食い込んできたスーパーウェルター級戦線。この試合が終わった2023年3月12日時点での、同級王者たちは下記にようになります。
WBA:ジャーメル チャーロ(米/防衛回数2)
WBC:ジャーメル チャーロ(米/3)
WBC(暫定):セバスチャン フンドラ(米/1)
IBF:ジャーメル チャーロ(米/2)
WBO:ジャーメル チャーロ(米/0)
WBO(暫定):ティム チュー(豪/0)
OPBF(東洋太平洋):井上 岳志(ワールドスポーツ/0)
WBOアジア太平洋:井上 岳志(ワールドスポーツ/0)
日本:出田 祐一(三迫/0)