勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

春寒

2008-03-21 09:01:50 | Weblog
 ♪マッチを擦れば おろしが吹いて 線香がやけにつきにくい・・・。そんな歌が聞こえてきそうな冷たい雨と風に、一年ぶりの墓参りは彼岸の中日にもかかわらず人影もない。しかし墓参りを済ませた後の清々しい気持ちは、春寒(はるさむ)も気にならない。その理由のひとつには、甥の息子、俊君に逢うことにもあった。

  母親と一緒に駅まで車で迎えに来てくれた彼は、一年ぶりの再会を喜んでくれた。ほとんど同じ時間に着いた弟と一緒に車に乗る。「祐ちゃんが来てくれてよかったね、もし来られなかったら、晴夫ちゃんに遊んでもらおうと思ってたんだよね」。母親の問いかけに「うん!」とうなずく。「じゃぁ、俊ちゃんは、祐ちゃんじゃなくても、誰でもいいの?」と聞くと、また「うん」と言った。「このやろー!」そういって大笑い。

 お土産の電車とミニチュアバスに大喜び。レールの組み立ても、ほとんど自分でやってのけた。一年前に比べ、びっくりするほどの成長ぶりに、自分の老いを重ね、うれしいやら、ちょっとさみしいやら。

 一日中僕のそばから離れない彼。送ってくれた駅で別れるとき、ほっぺにチューをしてくれた。いつまでもこのままで、大人になるなよ。そう思いながら帰途についた。