朝日新聞のコラム「青鉛筆」から。
▼携帯電話充電のために駅構内のコンセントから3銭分の電気を盗んだとして、神奈川県警相模原署が女子大生(20)を窃盗容疑で摘発した。
▼調べでは、8月19日未明、JR相模原駅構内でコンセントに充電器を差し込み電気0.0015㌔ワット時を盗んだ疑い。通行人が110番。女子大生は友人と待ち合わせをしていたという。
▼警察官に事情を聴かれ、「悪いことだと分かりました」。厳重注意し、通常の書類送検もしない「懲戒処分」として処理した。署幹部は「3銭分でも盗みは盗み」。
たった一切れのパンを盗んで投獄されたジャンバルジャンは、彼を暖かく迎え入れてくれた司教が大切にしていた銀の食器を盗む。しかし、司教は彼を捕らえた憲兵に、「それは私が与えたもの」と告げる。
偉大なる聖人として生涯を終えるジャンバルジャンの物語「レ・ミゼラブル」は、永遠に変わることのない真実の『愛』の物語。
「3銭分でも盗みは盗み」には違いないが、これを見て110番通報した人は何を言いたかったのだろうか?
女子大生は「悪いことだと分かりました」というが、我が身を省みて、知らずに犯した罪は、数知れないほどあるに違いない。
▼携帯電話充電のために駅構内のコンセントから3銭分の電気を盗んだとして、神奈川県警相模原署が女子大生(20)を窃盗容疑で摘発した。
▼調べでは、8月19日未明、JR相模原駅構内でコンセントに充電器を差し込み電気0.0015㌔ワット時を盗んだ疑い。通行人が110番。女子大生は友人と待ち合わせをしていたという。
▼警察官に事情を聴かれ、「悪いことだと分かりました」。厳重注意し、通常の書類送検もしない「懲戒処分」として処理した。署幹部は「3銭分でも盗みは盗み」。
たった一切れのパンを盗んで投獄されたジャンバルジャンは、彼を暖かく迎え入れてくれた司教が大切にしていた銀の食器を盗む。しかし、司教は彼を捕らえた憲兵に、「それは私が与えたもの」と告げる。
偉大なる聖人として生涯を終えるジャンバルジャンの物語「レ・ミゼラブル」は、永遠に変わることのない真実の『愛』の物語。
「3銭分でも盗みは盗み」には違いないが、これを見て110番通報した人は何を言いたかったのだろうか?
女子大生は「悪いことだと分かりました」というが、我が身を省みて、知らずに犯した罪は、数知れないほどあるに違いない。