寂しさはその色としもなかりけり 槇(まき)立つ山の秋の夕暮れ
-寂蓮-
心なき身にも哀れは知られけり 鴫(しぎ)立つ沢の秋の夕暮れ
-西行-
見渡せば花も紅葉もなかりけり 浦の苫屋(とまや)の秋の夕暮れ
-藤原定家-
ご存知、新古今和歌集に収められた「三夕(さんせき)の歌」である。
秋分の日は、まだ夏を思わせる暑さだった。一夜が明けた24日、晴れ渡った青空には秋の風が吹き、爽やかな一日になった。秋は夕暮れがいいと、清少納言も言っている。「日入りはてて、風の音(おと)むしのねなど、はたいふべきにあらず」と。
つるべ落としの秋の陽に、お寺の鐘が鳴った。Summer-time is gone(ゴ~~~ン♪)。誰ですか?急にサブ~くなっと言ったのは。