我がマンションの大規模修繕工事が始まったのが9月1日、4ヵ月後の12月末には全てが終了する予定だった。ところがいくつかの行き違いがあり、1ヶ月ほど工事が中断してしまった。
今月末の完成を目指して再開された工事は終盤に入り、ベランダの防水工事が始まったばかり。ベランダを飾っていた植木は一時的に設けた場所に移動したものの、大鉢に植えられた我が家のシンボルの椿だけは、僕ひとりでは移動できず、作業員の協力を得て部屋の中に収めてもらった。
窓越しの陽射しを受けて、咲いてはまた散る赤い花。もう20年以上も僕を楽しませてくれているこの花は、友達以上の愛情がある。
その椿と、窓ガラスに貼られた工事中の注意書きの向こうには、建設中のスカイタワーが顔を覗かせている。しばらくベランダには出られず、洗濯もできないが、部屋の中で精一杯咲いている椿と一緒に、許された高さまで一生懸命伸びようとしている、スカイタワーの雄姿でも眺めながら、防水工事が終わるのを待つとしよう。
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◇つばき◇
木は自分で
動きまわることができない
神様に与えられた その場所で
精一杯枝を張り
許された高さまで
一生懸命 伸びようとしている
そんな木を
私は友達のように思っている
-星野富弘さん-
木は自分で
動きまわることができない
神様に与えられた その場所で
精一杯枝を張り
許された高さまで
一生懸命 伸びようとしている
そんな木を
私は友達のように思っている
-星野富弘さん-
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