


プロ野球の新人選手選択会議(ドラフト会議)が23日、東京・グランドプリンスホテル新高輪で行われました。今回で50回目となるドラフト会議、今年は済美高校のエース・安楽智大投手、早稲田大学・有原航平投手、2013年の甲子園優勝投手・高橋光成投手(前橋育英)の3選手に注目が集まりました。果たして獲得した球団はどこなのか?
1巡目の指名で、早大・有原投手には横浜DeNA、日本ハム、阪神、広島の4球団が1位指名。済美・安楽投手にはヤクルトと楽天の2球団が競合。交渉権を決める抽選は、有原投手の交渉権は日ハムが、安楽投手の交渉権は楽天が獲得しました。一方、高橋光成投手は西武が単独で指名。セリーグ王者の巨人は、高校通算73本塁打の強打者・岡本和真選手(奈良・智弁学園)、パリーグ王者・福岡ソフトバンクは、「大谷翔平2世」の異名を持つ松本裕樹投手(岩手・盛岡大付属)、日本シリーズに出場する阪神は横山雄哉投手(新日鉄住金鹿島)を指名しました。
12球団の1位指名選手一覧
・ヤクルト 竹下真吾投手(ヤマハ)
・DeNA 山崎康晃投手(亜大)
・中日 野村亮介投手(三菱日立パワーシステムズ横浜)
・広島 野間峻祥外野手(中部学院大)
・阪神 横山雄哉投手(新日鉄住金鹿島)
・巨人 岡本和真内野手(智弁学園)
・楽天 安楽智大投手(済美)
・西武 高橋光成投手(前橋育英)
・ロッテ 中村奨吾内野手(早大)
・日本ハム 有原航平投手(早大)
・オリックス 山崎福也投手(明大)
・ソフトバンク 松本裕樹投手(盛岡大付)
今年の1巡目指名は、6球団が単独指名を実施。高校生が4人、大学生5人、社会人3人が指名を受けました。早稲田大学からは有原投手のほかに、中村選手がロッテから1位指名されました。それにしても、安楽投手といい、有原投手といい、高橋投手といい、実力あるピッチャーがみんなパリーグに行っちゃいましたねえ。
抽選のシーンでは、楽天と日ハムのくじ運の強さが光りました。楽天の立花陽三球団社長は、昨年のドラフトでも松井裕樹投手を引き当てましたね。一方で、阪神は抽選で2連敗。「外れ1位」で山崎康晃投手を指名するも、DeNAと重複し、抽選で中畑監督に負けましたな。
さてさて、気になる福岡ソフトバンクホークスの今年のドラフト指名選手は次の通りです。
1位・松本裕樹投手(盛岡大付)
投げては最速150キロのストレート、打っては高校通算57本塁打の「二刀流プレーヤー」ですが、プロでは投手一本で勝負。右肘に不安を抱えていますが、王貞治球団会長は「医学は進歩しているから、本来のピッチングができるはず」と期待を寄せています。
2位・栗原陵矢捕手(福井・春江工業)
今年のU-18アジア選手権で「U-18日本代表」のキャプテンを務めた選手。強肩とキャッチングのよさに定評あり。球団HPによると「将来の正捕手候補として期待されている」とのこと。
3位・古澤勝吾内野手(九州国際大学付属高校)
今年の夏の福岡大会の5回戦でサイクル安打を達成したという選手。
4位・笠谷俊介投手(大分商業高等学校)
身長174センチの小柄の左腕投手。高校2年の時には甲子園に出場した経験を持つ「九州No.1サウスポー」。
5位・島袋洋奨投手(中央大学)
沖縄・興南高校時代に「トルネード投法」で旋風を巻き起こし、3年生(2010年)のときは甲子園春夏連覇を果たしました。しかし、中央大学に進学後は肘の違和感に悩まされ、通算12勝19敗と黒星先行。高校時代の輝きを取り戻せば、「次世代の左のエース」となるのだが…。
今年のホークスは5人が指名され、そのうち高校生が4人も占めました。メンバーを見る限り、将来性を重視したドラフトといえるでしょう。松本投手は数年後には先発ローテーションの一角に入るだろうし、島袋投手は完全復活が待たれます。指名を受けた選手たちの中から、1軍の中心選手として活躍する選手が出てくることを期待しています。




