夏競馬も終わり、今週から秋競馬がスタート。13日は中京競馬場でサマースプリントシリーズ最終戦・セントウルステークス、中山競馬場はサマーマイルシリーズ最終戦の京成杯オータムハンデキャップが行われました。シリーズ王者の行方は果たしてどうなったのか?
第65回京成杯オータムハンデキャップ(GⅢ・芝1600m 16頭立て)は、米子ステークスを勝った3歳牝馬⑯スマイルカナ、中京記念を制した⑮メイケイダイハード、⑩トロワゼトワル・⑤アンドラステ・⑬ミッキーブリランテの「関屋記念組」、ニュージーランドトロフィーを勝った①ルフトシュトローム、昨年の桜花賞2着⑧シゲルピンクダイヤ、中京記念2着⑪ラセット、③アルーシャ、⑫エントシャイデンなどが参戦しました。
スタートで②ボンセルヴィーソ、⑦ジャンダルム、シゲルピンクダイヤ、アンドラステ、トロワゼトワルが好ダッシュを見せたが、大外からスマイルカナが前の集団を一気に抜き去って先手を奪う。トロワゼトワル2番手、3番手ボンセルヴィーソ、4番手ジャンダルム、5番手⑭アストラエンブレム、6番手にシゲルピンクダイヤが追走。中団勢は7番手にミッキーブリランテ、8番手⑥スイープセレリタス、9番手アンドラステ、10番手からエントシャイデン、11番手メイケイダイハード、ルフトシュトロームは12番手。後方勢は、13番手に④ストーミーシー、14番手⑨アフランシール、15番手アルーシャ、ラセットが最後方。
3,4コーナー中間で、スマカナが軽快に飛ばし、トロワゼが2番手、アストラが3番手に上がり、ボンヴィーが4番手、その外側にミキブリがつける。アフランも中団まで押し上げ、ダイハード,シゲピンも馬群の中。アンドラとルフトは後ろから3,4頭目。アルーシャとラセットもまだ後方。
4コーナーを回って最後の直線に入っても、スマイルカナがまだ先頭だが、2番手のトロワゼトワルが徐々に並びかける。さらに外からボンセルヴィーソも頑張っている。後続からシゲルピンクダイヤとジャンダルムが追い上げるが、前が止まらない。アンドラステとルフトシュトロームは伸びてこない。残り100mを切り、粘るスマカナにトロワゼが追いつき、さらにボンヴィーもゴール前で差を詰め、最後は3頭並んでゴールイン!内側のスマイルカナが逃げ切ったか、あるいは真ん中のトロワゼトワルが逆転したか?外のボンセルヴィーソは3番手までか?
サマーマイルシリーズ最終戦は、3番人気のスマイルカナ、4番人気のトロワゼトワル、13番人気のボンセルヴィーソの3頭が殆ど並んでゴール板を通過しましたが、写真判定の結果、真ん中のトロワゼトワルがわずかに先着。スマイルカナがハナ差の2着、ボンセルヴィーソは3着。スマカナは終始先頭、トロワゼは2番手、ボンヴィーは3,4番手につけており、結局は前残りでの決着となりました。
5番人気のシゲルピンクダイヤは5着、1番人気のアンドラステは10着、中京記念覇者のメイケイダイハードは15着、2番人気のルフトシュトロームは最下位の16着に沈みました。
勝ったトロワゼトワルは、京成杯オータムハンデ2連覇を達成。このレースを連覇したのは、サクラシンゲキ、ブレイクタイム、マイネルモルゲンに続き、史上4頭目です。昨年は1分30秒3のJRAレコードで快勝、今年はゴール前差し切り勝ちです。今シリーズは4戦中3戦出走し、中京記念で17着(1ポイント)、関屋記念2着(5ポイント)、京成杯AHで10ポイントを獲得。3戦合計16ポイントでシリーズチャンピオンに輝きました。この馬は中山コースの相性もそうだけど、夏に強いなって思います。
第34回産経賞セントウルステークス(GⅡ・芝1200m 17頭立て)は、重賞5勝⑯ダノンスマッシュ、⑦ミスターメロディ&⑥セイウンコウセイの高松宮記念の歴代優勝馬、「宮記念幻の1着馬」⑮クリノガウディー、重賞2勝のキズナ産駒⑪ビアンフェ、シリーズ王者の可能性を残している⑰ラブカンプー、⑧タイセイアベニール、⑨シヴァージ、⑬クライムメジャーなどが参戦しました。
スタートで⑭フェルトベルクが出遅れ。ポンと飛び出したセイウンコウセイが先手を取り、ラブカンプー2番手、ビアンフェ3番手と先団はこの3頭。4番手にダノンスマッシュ、その後ろの5番手にミスターメロディが控える。6番手①トウショウピスト、7番手⑩トゥラヴェスーラ、8番手③メイショウグロッケ、9番手タイセイアベニール。中団には10,11番手の位置にクライムメジャーと④ラヴィングアンサー、12~14番手には⑫メイショウキョウジ・②ノーワン・クリノガウディーの3頭。後方は⑤キングハートとフェルトベルクが並び、最後方にシヴァージという展開。
残り600mを通過して、コウセイ先頭、カンプー2番手、ダノスマがビアンフェをかわし、ミスメロ5番手、トゥラヴェ6番手、ガウディーとシヴァージは後方。
直線コースに差し掛かり、セイウンコウセイが引き離そうとするところを、2番手に上がったダノンスマッシュが、上り坂でコウセイを捕らえて先頭に浮上。内側からビアンフェ、外からミスターメロディーが追撃するが、ダノスマがそれを許さない。ゴール前でメイショウグロッケが突っ込んできたが、ダノンスマッシュ先頭ゴールイン!ダノンスマッシュがセントウルステークス快勝です!
スプリンターズステークスの前哨戦・セントウルステークスは、ダノンスマッシュが1番人気に応えて完勝。4番手待機から、最後の直線で前を行くセイウンコウセイをかわすと、後続勢の追い上げを封じました。2着には12番人気のメイショウグロッケが入り、2番人気のミスターメロディが3着。
タイセイアベニールは4着、メンバー唯一の3歳馬ビアンフェは5着。クリノガウディーは7着、4番人気のシヴァージは10着、スタートから先頭を走ったセイウンコウセイは残り200mを切った辺りからズルズルと下がって最下位で入線しました。
ダノンスマッシュは今年に入って重賞3勝目で、通算でも6度目の重賞制覇を果たしました。鞍上の三浦皇成騎手は今年の重賞初勝利です。中京コースは実績がなく、むしろ左回りが苦手なイメージがありましたが、この勝利で苦手を克服した感じ。GⅠの前哨戦では強いのに、本番になると勝負弱さが出るんだよなぁ。GⅠに弱いのはダノン軍団全体にも言えるけど。
サマースプリントシリーズは全5戦が終了し、逆転優勝の可能性があったラブカンプー、タイセイアベニール、シヴァージなどが上位に入れず。CBC賞3着&北九州記念を制したレッドアンシェルが、2戦合計14ポイントでシリーズ王者に輝きました。ラブカンプーが13点で2位、ダノンスマッシュが12点で3位に滑り込みました。
この日は中山でトロワゼトワル、中京でダノンスマッシュと安田隆行厩舎の管理馬がダブル重賞制覇を果たしました。
来週は土・日・月の3日間開催。20日・日曜日は中京競馬場で秋華賞トライアルのローズステークス、敬老の日・21日は中山競馬場で菊花賞トライアルの朝日杯セントライト記念が行われます。コントレイル&デアリングタクトの「無敗2冠馬」のライバルになる馬は現れるか期待したいですね。