先週の阪神ジュベナイルフィリーズで、ソダシが白毛馬としては史上初となるGⅠ制覇を達成。20日は2歳牡馬のマイル王決定戦・第72回朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ・芝1600m 16頭立て)が行われました。今年の朝日杯は、サウジアラビアロイヤルカップを制した⑦ステラヴェローチェ、京王杯2歳ステークスを勝った⑭モントライゼ、⑧レッドベルオーブ・⑬ホウオウアマゾン・⑯スーパーホープのデイリー杯2歳ステークス組上位3頭、新種牡馬・ドゥラメンテ産駒⑤ドゥラモンド、新潟2歳ステークスを制した④ショックアクション、②グレナディアガーズ、⑪バスラットレオンなどが参戦しました。
スタートで⑥ブルースピリットとショックアクションの2頭がポンと飛び出して先手を奪ったかと思ったが、外からモントライゼが上昇して先頭に躍り出る。3番手グループには、内からショックアクション、外側にバスラットレオン。5番手にグレナディアガーズ、6番手ホウオウアマゾン。7番手集団にはレッドベルオーブ・ステラヴェローチェ・ドゥラモンドの有力勢が固まっていて、外側10番手に⑮ロードマックスが追走。中団より後ろの集団は、11番手⑫ジュンブルースカイ、12番手スーパーホープ、13番手③ビゾンテノブファロ、14番手⑩アスコルターレ。15番手①カイザーノヴァ、スタート出遅れた⑨テーオーダヴィンチが最後方。
外回り3,4コーナー中間を過ぎ、先頭のライゼが大逃げを打つ展開。ブルスピ2番手、ディアガーズ3番手、ジュンブルとアクションが4,5番手で並ぶ。ホウアマ6番手、モンドとベルオーブ7,8番手につけ、ステヴェロは内側10番手に控える。
4コーナーから直線コースに入り、モントライゼがまだリードを保ったまま先頭をひた走る。しかし、後続からブルースピリットとグレナディアガーズが追い上げる。ステラヴェローチェは内に入り、ドゥラモンドは馬群の中から、レッドベルオーブは大外から脚を伸ばす。残り200mを切って、ディアガーズが逃げるライゼを抜き去って先頭に立つと、そのまま突き放す。ヴェローチェが2番手に上がり、バスラットとベルオーブも伸びてきたが、グレナディアガーズが先頭でゴールイン!レッドベルオーブとステラヴェローチェの人気2頭を抑え、2歳マイルの頂点に立ちました!
【朝日杯FS 全着順】
1着 グレナディアガーズ 1分32秒3
2着 ステラヴェローチェ 3/4馬身
3着 レッドベルオーブ 1馬身1/2
4着 バスラットレオン 1/2馬身
5着 ブルースピリット クビ差
6着 ロードマックス
7着 ドゥラモンド
8着 カイザーノヴァ
9着 ホウオウアマゾン
10着 モントライゼ
11着 スーパーホープ
12着 ジュンブルースカイ
13着 ショックアクション
14着 アスコルターレ
15着 ビゾンテノブファロ
16着 テーオーダヴィンチ
【払戻金】
単勝 ② 1,750円
複勝 ② 320円 ⑦ 170円 ⑧ 130円
枠連 1⃣-4⃣ 1,520円
馬連 ②-⑦ 5,000円
馬単 ②-⑦ 14,610円
ワイド ②-⑦ 1,280円 ②-⑧ 670円 ⑦-⑧ 380円
3連複 ②-⑦-⑧ 4,150円
3連単 ②-⑦-⑧ 51,360円
関西での今年最後のGⅠレースは、単勝7番人気の伏兵・グレナディアガーズが優勝。3コーナー辺りでは3番手に控え、最後の直線でスタートから逃げ続けていたモントライゼを捕らえ、先頭に躍り出た後は後続を寄せ付けませんでした。勝ちタイム1分32秒3は、昨年のサリオスが出した「1分33秒0」のレースレコードを0.7秒も更新。それに「芝1600mJRA2歳レコードホルダー」であるミッキーアイルと同タイムです。
2番人気のステラヴェローチェは、内側から追い込んで2着。1番人気のレッドベルオーブは大外追撃も届かず3着。道中掛かる場面があったのが影響したかもしれません。7着だったドゥラモンドに騎乗した武豊騎手は、ここを勝てばJRA・GⅠ競走完全制覇にリーチでしたが・・・。3番人気だったホウオウアマゾンは見せ場なく9着、先行を続けていたモントライゼは10着に沈みました。ルメール騎手が大逃げ策を打って出たのには驚きましたが。
重賞初制覇のグレナディアガーズは、栗東・中内田充正厩舎に所属し、父・フランケル、母・ウェイヴェルアベニューという血統。お母さんは2015年のブリーダーズカップフィリー&メアスプリントで優勝した実績を持っています。鞍上の川田将雅騎手は、昨年のチャンピオンズカップ以来1年ぶりの中央GⅠ勝利。川田&中内田コンビは、2017年朝日杯のダノンプレミアム、2018年阪神JFのダノンファンタジーに続いてのGⅠ勝ちを果たしました。
ディアガーズは新潟の新馬戦で2着の後、2戦目の中京の未勝利戦では4着。そのレースにはレッドベルオーブも出走して1着でした。3戦目の未勝利戦でようやく初勝利を挙げ、今回も1着となり2連勝をマーク。この馬は初見だったので、1着でゴールした時は、恥ずかしながら「えっ、誰?」って思いました。現時点の印象は「阪神コースの相性が良く、左回りには弱い」としておきます。
2020年の中央競馬も残すところあと2日。土曜日は中山大障害とホープフルステークス、日曜日は有馬記念が行われます。有馬にはファン投票第1位のクロノジェネシス、ラストランのラッキーライラック、カレンブーケドール、ラヴズオンリーユーの牝馬勢のほかに、2018年優勝のブラストワンピース、春天V2フィエールマン、昨年の菊花賞馬・ワールドプレミア、さらにはオーソリティ、バビット、ディープボンドの3歳世代も登録しています。