日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

今年はやっぱり牝馬の年!クロノジェネシスがグランプリ春秋連覇!

2020年12月27日 | 競馬

2020年の中央競馬を締めくくる大一番・第65回有馬記念(GⅠ・芝2500m 16頭立て)が27日、中山競馬場で行われました。有馬ファン投票第1位の⑨クロノジェネシス、春天2連覇⑬フィエールマン、今年GⅠ2勝⑦ラッキーライラック、善戦キャラから脱出なるか⑩カレンブーケドール、2年前の覇者②ブラストワンピース、昨年3着⑤ワールドプレミア、3年連続参戦⑥キセキ、他にも④ラヴズオンリーユー、⑧ペルシアンナイトといったGⅠウィナーや、⑫オーソリティと①バビットの3歳世代も参戦しました。


単勝オッズは、1番人気クロノジェネシス(2.5倍)、3番人気フィエールマン(3.5倍)、3番人気がカレンブーケドール(7.9倍)、4番人気のラッキーライラック(8.1倍)まで10倍以下。5番人気以降はワールドプレミア、ラヴズオンリーユー、オーソリティ、キセキ、ブラストワンピースという順番でした。

スタートで⑫モズベッロが出遅れ、キセキと⑯ユーキャンスマイルも後方から。好スタートを決めたバビットが先手を取り、ブラストワンピース・オーソリティ・③クレッシェンドラヴが2番手集団を形成し、ラヴズオンリーユー5番手。ラッキーライラックとカレンブーケドールが6,7番手につけ、中団にはワールドプレミア,ペルシアンナイト,⑮オセアグレイトの3頭が並ぶ。クロノジェネシスは11番手、すぐ後ろの12番手にフィエールマンが追走し、13番手⑬サラキア、14番手キセキ、15番手モズベッロ、最後方にユーキャンスマイル。
4コーナーから1周目の正面スタンド前に差し掛かり、バビットがゆったりと逃げ、オーソリティ2番手、ブラストワンピース3番手。オセアグレイトが4番手に上がると、フィエールマンもポジションを押し上げていく。カレンブーケドールとワールドプレミア、ラッキーライラックは中団キープ。クロノジェネシスは12番手でゴール板を通過した。
1コーナーを回り、先頭のバビットは前半1000mを62秒2で通過。2番手グループには、オーソリティがわずかにリード。ブラワンが内側3番手、フィエール外側4番手。5番手集団にはワープレ・クレッシェンド・ブーケドールの3頭が並び、オセアが8番手。9番手ペルシアン、10番手ライラック、11番手にラヴオン、クロジェネは12番手から。後方勢はキセキが13番手からスパート開始、14番手サラキア、15番手ユーキャン、ベッロが最後方という展開。
3コーナーを通過し、バビットがまだ先頭を守り、フィエールが2番手に浮上。クロジェネ・キセキ・ブーケドールが好位まで浮上し、オーソリティ6番手、ライラックとラヴオンは外に持ち出し、ワープレは後方に一旦下がる。後方ではブラワンがズルズルと下がり、4コーナー手前でレースをやめた。
4コーナーを通過し、直線コースに入ったのと同時にフィエールマンが先頭に躍り出る。外からクロノジェネシスが追い込み、カレンブーケドールも3番手から追撃に入る。後続からはラッキーライラックとワールドプレミアも追い上げ、一番外からサラキアが脚を伸ばす。残り200mでフィエールとクロジェネが並ぶと、ラスト100mでクロジェネが前に出る。サラキアが外から強襲し、ゴール前で差を詰めるが、クロノジェネシスが先頭でゴールイン!ファン投票1位&1番人気に応え、グランプリ春秋連覇達成です。



【有馬記念 全着順】
1着 ⑨クロノジェネシス   2分35秒0
2着 ⑬サラキア        クビ差
3着 ⑭フィエールマン     クビ差
4着 ⑦ラッキーライラック   2馬身1/2
5着 ⑤ワールドプレミア     1/2馬身
5着 ⑩カレンブーケドール    同着
7着 ⑧ペルシアンナイト
8着 ③クレッシェンドラヴ
9着 ⑮オセアグレイト 
10着 ④ラヴズオンリーユー
11着 ⑯ユーキャンスマイル
12着 ⑥キセキ
13着 ①バビット
14着 ⑫オーソリティ
15着 ⑪モズベッロ
中止 ②ブラストワンピース

【払戻金】
単勝  ⑨ 250円
複勝  ⑨ 130円  ⑭ 770円  ⑬ 160円
枠連 5⃣-7⃣  380円
馬連 ⑨-⑭ 10,330円
馬単 ⑨-⑭ 11,360円
ワイド ⑨-⑭ 2,320円  ⑨-⑬ 270円  ⑬-⑭ 2,550円
3連複 ⑨-⑬-⑭ 7,370円
3連単 ⑨-⑭-⑬ 50,150円


2020年はやっぱり牝馬の年でした!1番人気だったクロノジェネシスが優勝し、グランプリ競走春秋連覇を達成。2着には単勝11番人気のサラキアが入り、有馬記念史上初めての牝馬ワンツーフィニッシュとなりました。サラキアは今回が現役ラストランでしたが、大外からもの凄い末脚を見せ、あわや大金星かという激走。勝ったクロジェネより強烈なインパクトを残しましたね。2番人気のフィエールマンは、直線に入ったところで先頭に立つも、最後は3着でした。
4番人気のラッキーライラックは4着、3番人気のカレンブーケドールとワールドプレミアが5着同着。3歳勢はバビット13着、オーソリティ14着。2頭ともスタートから前の位置につけていたけど、最後はともに失速しました。なお、ブラストワンピースがレース中に心房細動を発症し、4コーナーで競走中止。命には別条なかったことが不幸中の幸いといえるけど、現役を続けられるはもう無理でしょう。
クロノジェネシスは昨年の秋華賞、今年の宝塚記念に次いでGⅠ3勝目。鞍上の北村友一騎手は有馬記念初出場で初制覇。斉藤崇史調教師も同レース初勝利。斉藤厩舎は今年GⅠを3勝、11月にはJRA通算100勝を達成し、まさに躍進の年でした。

クロノジェネシスは今回のファン投票で21万4742票を獲得し、これまでの「史上最多得票数」だった1989年のオグリキャップの19万7682票を大幅に塗り替えました。2500mの距離、中山コース初体験と不安なところもありましたが、残り1000mを切ったところで仕掛けると、4コーナーで先頭争いに加わり、直線でフィエールマンと叩き合い、ゴール前抜け出しました。有馬記念の主役としては最高の結果を残しましたなあ。
GPレースで連勝し、名実ともに現役ナンバーワンになったクロノジェネシス。来年からはコントレイルとデアリングタクトを迎え撃つ立場となりますが、現役トップ&先輩の意地を見せられるか?それにノームコアとの姉妹対決も見たいが実現するだろうか?



というわけで、2020年の中央競馬も全日程が終了。今年は新型コロナの影響で無観客開催が続いたけど、牡牝同時三冠、アーモンドアイの芝GⅠ9勝の新記録、白毛馬のGⅠ制覇と記録ラッシュに沸いた1年でもありました。コロナがいつ収束するかわからないけど、競馬場に早く大歓声が戻ってきてほしい。


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有馬記念前日のダブルGⅠ!中山大障害&ホープフルステークス

2020年12月27日 | 競馬

今月27日に有馬記念が行われますが、その前日の26日は中山競馬場で中山大障害とホープフルステークスの2つのGⅠ競走が行われました。



中山10R・第143回中山大障害(J・GⅠ 芝4100m 16頭立て)は、春の中山グランドジャンプで2着⑭メイショウダッサイ、京都ジャンプステークスでオジュウチョウサンに先着した⑪タガノエスプレッソと⑫ブライトクォーツ、、秋陽ジャンプステークスを勝った⑤ヒロシゲセブン、⑧フォワードカフェ、①シンギングダンサー、⑨ビッグスモーキー、⑩ケイブルグラム、⑯スズカデヴィアスなどが参戦しました。

スタート後の5号生垣障害を⑥ストレートパンチが先頭で飛越すると、後続も次々飛越。1周目の正面スタンド前で、ストレートパンチ先頭、ブライトクォーツとシンギングダンサーが2,3番手で並び、4番手⑨ビッグスモーキー,5番手ケンホファヴァルト、6番手⑤ヒロシゲセブン、7番手集団にはスズカデヴィアス、タガノエスプレッソ、フォワードカフェ、メイショウダッサイと固まる。その後に⑮ナリノレーヴドール、②ヒロノタイリク、⑦シゲルピーマン、ケイブルグラム、④アズマタックン、⑬セガールフォンテンと続いた。
1コーナーで縦長になると、2コーナーのバンケット→向正面を通り過ぎて、1回目の大障害コースに差し掛かり、最初の難所・大竹柵障害をストパンとシンダンが同時に飛越すると、後続勢もクリアして16頭全馬クリア。
逆回りになったところで、シンダンが先頭に変わり、ストパン2番手、ホファヴァルト3番手浮上。4番手グループにはクォーツ,エスプレッソ,ダッサイ,ヒロセブの4頭。スモーキー8番手、フォワカフェ9番手、10番手デヴィアス、11番手にタイリク、12番手ケイブル、13番手ナリノ。後方勢はピーマン、セガール、タックンという順番。
3コーナーのバンケットから、2度目の大障害コースに向かい、2つ目の難所・大生垣障害をシンギングダンサーが先頭でジャンプした後、他の15頭も無事に飛び越え。ここも落馬なし。
順回りコースに戻ると、2号障害の手前でケンホファヴァルト2番手、メイショウダッサイが3番手になる。4,5番手の位置にフォワードカフェとヒロシゲセブン、ブライトクォーツとタガノエスプレッソは6,7番手あたり。
向正面→3コーナーのバンケットを通過し、3,4コーナー中間の5号障害の手前で、ホファヴァルトがシンダンをかわした直後に先頭で飛越。ダッサイ3番手、クォーツ4番手、エスプレッソ7番手で飛越。後方ではシゲルピーマンとナリノレーヴドールが転倒してしまう。
全ての障害を飛び終え、ケンホファヴァルトが先頭で芝直線コースに入り、メイショウダッサイが2番手、3番手のブライトクォーツは大外に持ち出す。ヒロノタイリクが最内に入り、タガノエスプレッソは一番外から追い込みをかける。残り100mを切ってホファヴァルトがこのまま押し切るかと思われたが、ダッサイが徐々に差を詰め、ゴール前でホファヴァルトを差し切ってゴールイン!ケンホファヴァルトが2着、大外追い込んだタガノエスプレッソ3着。

障害界の絶対王者・オジュウチョウサンのいない中山大障害は、1番人気のメイショウダッサイが制し、秋の障害王に輝きました。2着のケンホファヴァルトは9番人気、障害重賞2連勝のタガノエスプレッソは大外猛追も届かず3着。2番人気のブライトクォーツは4着、4番人気のフォワードカフェは6着。
最終障害でシゲルピーマンとヒロノレーヴドールが落馬競走中止となり、14頭が完走。落馬したシゲルピーマンは異常なし、大江原圭騎手は背中を打撲。ヒロノレーヴドールは右中手骨粉砕骨折で予後不良、小野寺祐太騎手は船橋市内の病院に搬送され、頭部打撲と脳震盪、健忘症の疑いがあります。
メイショウダッサイは東京ジャンプステークスに続いての連勝で、障害重賞通算3勝目。鞍上の森一馬騎手はデビュー10年目でGⅠ初勝利。昨年は自身初の障害リーディングを獲得すると、今年は重賞4勝を含め14勝を挙げ、2年連続の障害リーディングを確定させています。
ダッサイは大障害コースでこれまで2度挑戦し、昨年の中山大障害で3着、この春の中山グランドジャンプで2着といずれも上位で好走。3度目の挑戦の今回、悲願達成を果たしました。来年春のグランドジャンプこそは、オジュウチョウサンを越えられるでしょうか。






中山11Rの第37回ホープフルステークス(GI・芝2000m 15頭立て)は、東京スポーツ杯2歳ステークスを制した⑩ダノンザキッド、エピファネイア&マリアライトの子①オーソクレース、2000m2戦2勝③ランドオブリバティ、②ヨーホウレイク、⑫アドマイヤザーゲと2戦無敗の馬が5頭も参戦。さらに萩ステークスを勝った⑬シュヴァリエローズ、東スポ杯2着⑪タイトルホルダー、新馬戦勝ちの⑨アオイショー、⑦マカオンドールなども出走しました。

スタートで⑦マカオンドールが少し遅れ気味になり、ダノンザキッドとオーソクレースは好スタートを決める。スタンド前の先行争いで、タイトルホルダーとランドオブリバティの2頭が先手を主張し、ランドオブリバティがわずかに前に出た。オーソクレースは4番手、ダノンザキッドは外側5番手につけ、シュヴァリエローズ6番手、7番手アドマイヤザーゲ、ヨーホーレイクは11番手でゴール板を通過していく。
1,2コーナー中間点で、ランドオブリバティが先頭、タイトルホルダー2番手、⑧バニシングポイントが3番手上がる。向正面でダノンザキッドは4番手、オーソクレースは5番手。その後ろの6,7番手のところにアドマイヤザーゲと⑥ホールシバンが並び、④ヴィゴーレ8番手、内側9番手ヨーホーレイク、10番手シュヴァリエローズ。11番手⑤テンカハル、12番手⑨アオイショー、13番手⑦マカオンドール、14番手⑮セイハロートゥーユー、⑭モリデンアローがポツンと最後方を走る。
3コーナーを過ぎて、ランリバが先頭を走るが、外からバニシングが並ぼうとする。オーソク3番手、タイトル4番手、キッドは5番手待機。3,4コーナー中間でザーゲが外に持ち出し、ヨーホーも追い出しに掛かる。
いよいよ4コーナーを回り、直線に入ろうとしたその時、先頭を走っていたランドオブリバティがカーブを回り切れず外側へ逸走。そのまま外ラチへ一直線してしまう。先頭争いは最後の直線のところで、最内からマカオンドール、オーソクレース、タイトルホルダー、ダノンザキッドと4頭横一線となるが、残り200mでキッドがわずかに先頭。オーソクが内で脚を伸ばしてわずかに前に出ようとしたが、キッドがもう一度盛り返す。後続からヨーホーレイクが追い込んで来たが、ダノンザキッドがゴール前抜け出してゴールイン!ダノンザキッドが3戦3勝でホープフルステークス制覇です!


おととしのサートゥルナーリア、昨年のコントレイルと2年連続でクラシックホースを輩出した「2歳中距離王決定戦」は、1番人気のダノンザキッドが、オーソクレースとのマッチレースを制して優勝。デビューから3連勝でGⅠ初勝利を挙げました。オーソクレースは一度は先頭に出そうになったけど、キッドに差し返されて2着。3着には後方から追い込んだヨーホウレイクが入りました。
2番人気だったランドオブリバティは、4コーナー手前で外側に逸走すると、外ラチ沿いでジョッキーを振り落として競走中止。見てた私も「「あー、あー、あー、どこ行くの?」って言ってしまいました。レース後には2021年1月17日まで出走停止&調教再審査の処分が。馬にケガが無かったのは幸いだが、気性の荒さを何とかしてほしい。
鞍上の三浦皇成騎手は左胸部を打撲し、その後の騎乗を取りやめ。27日の騎乗も全て乗り替わりとなっています。ランリバの暴走を抑えきれず、GⅠ初制覇のチャンスを逸した三浦騎手は、何時になったらGⅠをかてるのだろうか。

ダノンザキッドは栗東・安田隆行厩舎に所属、父・ジャスタウェイ、母・エピックラヴの間に生まれました。ジャスタウェイ産駒としても待望のGⅠ初勝利であります。鞍上の川田将雅騎手は、グレナディアガーズとのコンビで優勝した先日の朝日杯フューチュリティステークスに続いてのGⅠ勝利。来年のクラシックはキッド、グレナはマイル路線という風に使い分けると思います。そんな川田騎手、有馬記念でオーソリティに騎乗予定。
ちなみにですが、阪神カップでダノンファンタジーが快勝し、東西のメイン重賞で「ダノン軍団」が揃って勝利をGET。「ダノン軍団はGⅠに弱い」といわれてたけど、ダノンスマッシュが香港スプリントを勝ってから、流れが良い方向に傾いています。
新馬戦では後に京都2歳ステークスを勝ったワンダフルタウンに3馬身差をつけて快勝、2戦目の東スポ杯2歳ステークスも直線突き抜けて優勝しました。阪神1800m新馬戦→東スポ杯→ホープフルステークスは、コントレイルと全く同じ道をたどってます。無敗三冠を目指せとは言わないから、クラシック競走の1つは獲ってほしいなって思います。

















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