牝馬2冠馬・ダイワスカーレットVS2007ダービー馬・ウオッカの「3歳牝馬頂上決戦」に注目が集まった今年のエリザベス女王杯。3歳2強以外にも、昨年の優勝馬(実質的には2位)のフサイチパンドラ、古馬牝馬のエース・スイープトウショウ、オークス馬・ローブデコルテ、昨年の桜花賞馬・キストゥヘブンが参戦、今年は14頭が出走。前日の前売りオッズでは、ウオッカとダイワスカーレットに人気が集まりました。しかし決戦当日の朝、1番人気に支持されたウオッカが右寛ハ行で出走取消。15億円が返還される非常事態となりました。
「ウオッカが出走取消だ、でもそんなの関係ねえ」。主役不在でもヒートアップした今回のエリザベス女王杯、直前までのオッズは、⑦ダイワスカーレットが1番人気(1.9倍)、2番人気には④スイープトウショウ(6.6倍)、 ⑫フサイチパンドラが3番人気(8.3倍)でした。
スタートで逃げるだろうと思われた⑨アサヒライジングがやや出遅れてしまいます。先行争いはダイワスカーレットが先頭、出遅れたアサヒライジングは2番手まで盛り返し、①デアリングハート、⑤ローブデコルテが3番手争い、フサイチパンドラは5番手、スイープトウショウは6番手、その隣には⑤アドマイヤキッスがついて行く。⑬ディアデラノビアは12番手、②スプリングドリューが最後方となりました。上り坂に突入してもスカーレットがまだ逃げる。ここでパンドラが勝負に出る!上り坂の頂上で3番手に上昇、スカーレットを捉える勢いだ!⑭キストゥヘブンも追走開始!スイープは内側にいるのか仕掛けられない。
下り坂を終えていよいよ最後の直線。ダイワスカーレット先頭、ライジング・パンドラ・デアリングが追走、300mを切ってスイープが2番手まで詰めていくもパンドラが交わす!さすがにスカーレットには届かないようだ。4番手争いにディアデラノビアがアドマイヤキッスを交わす。ゴール前でパンドラがスイープを突き放し、ダイワスカーレットに詰め寄るも届かず。フサイチパンドラの追走を振り切ったダイワスカーレットがトップでFINISH!古馬相手に逃げ切り勝ち、牝馬実力№1の座に輝きました!
1 ⑦ダイワスカーレット 2:11.9
2 ⑫フサイチパンドラ 3/4
3 ④スイープトウショウ 1.1/4
4 ⑬ディアデラノビア 1.3/4
5 ⑥アドマイヤキッス クビ
6 ⑭キストゥヘヴン 1/2
7 ⑨アサヒライジング 1.1/2
8 ⑧ディアチャンス クビ
9 ⑪コスモマーベラス アタマ
10 ⑩タイキマドレーヌ 1/2
11 ⑤ローブデコルテ アタマ
12 ①デアリングハート アタマ
13 ②スプリングドリュー 2.1/2
④ウオッカ 出走取消
単勝
7 190円
複勝
7 110円 12 210円 4 210円
枠連
5-7 750円
馬連
7-12 850円
馬単
7-12 1,160円
ワイド
7-12 340円 4-7 350円 4-12 790円
3連複
4-7-12 1,610円
3連単
7-12-4 6,290円
ウオッカ不在のエリザベス女王杯を制したのはダイワスカーレット!初めての古馬相手、初めての2200mとまさに試練の戦いでしたが、余裕で逃げ切っちゃいました。これでGI3勝目、通算成績は8戦6勝、うち2着2回と連帯率100%です。ライバルのウオッカに差を広げたような気がします。お願いだから有馬記念に参戦してください!でも、今のスカーレットにはメイショウサムソンとアドマイヤムーンに挑戦状を叩きつける覚悟はあるのだろうか?
3着のスイープトウショウはこのレースを最後に現役を引退することになりました。2004年の秋華賞、2005年の宝塚記念、エリザベス女王杯とGI3勝を挙げた21世紀を代表する名牝でした。本当にお疲れ様でした。
一方で出走を取りやめたウオッカですが、角居勝彦調教師のコメントによると「良好ならジャパンカップか有馬記念に参戦する予定」と語っておりますが、年内は大事を取って出走しないほうがいいと思います。もしケガさえなかったら、ダイワスカーレットとゴール前までデッドヒート、もしくはウオッカ勝利というベストバウト的なレースになっていたでしょう。次の直接対決は何時になるのか楽しみです。
さて、来週はマイルチャンピオンシップです。出走予定馬には、ダイワメジャー、アグネスアーク、カンパニーといった秋の天皇賞組、ピンクカメオとコイウタの府中マイルGI制覇組が出ていますね。クラシックでは惨敗続きだったフサイチホウオーがマイルCSに登録、マイルのスピードに着いてこれるか気になります。2週連続兄妹GI制覇も見てみたいですよね。