


今月6日に開幕した第98回全国高校野球選手権大会(@阪神甲子園球場)。大会3日目の8日は、「スーパー1年生」清宮幸太郎選手を擁する早稲田実業(西東京)、春の選抜王者・敦賀気比高校(福井)などが登場しました。今大会の注目選手の一人・清宮選手、いよいよ甲子園デビューです。
第1試合:早稲田実業(西東京)6-0今治西(愛媛)
早実は1回、ヒットと送りバントで1死2塁と得点圏に走者を置き、一打先制の場面で3番・清宮に打席が回る。甲子園最初の打席は、3球目のストレートに手を出してしまい1塁フライ。初打席で初打点とはならなかった。早実はこの後、2死1,2塁で5番・金子銀佑が右中間へのタイムリー3塁打を放ち、ランナー2人生還して2点先取。さらに6番・富田直希の1塁ゴロ→今治西のエラーで1点を追加。早実は初回に3点もぎ取りました。
3回、早実1死走者無しで清宮が2度目の打席に入るが、死球を受けて出塁。さらに4番・加藤雅樹も死球、5番・加藤は四球で無安打ながら満塁のチャンスを作る。しかし、後続が次々と凡退して3者残塁に終わります。4回、2死2,3塁で清宮の3打席目。清宮は初球ストレートを叩くも、センターフライに倒れる。味方がチャンスを作りながらも、その期待に応えられません。
早実3点リードの7回、1死から2番・玉川遼が左中間への2塁打を放つと、清宮が今治2番手・杉内洸貴の初球ストレートを弾き返し、ライト前へのタイムリーヒット!清宮が4打席目で甲子園初ヒット&初打点!これで流れに乗った早実は、2死2,3塁で6番・富田直希のライト線への2点タイムリー2塁打で2点を追加し、6-0と今治西を突き放しました。
清宮は8回に2死1,2塁の場面で登場するも、2塁ゴロ。甲子園デビュー戦は4打数1安打1打点に終わりました。試合は早実エース・松本皓が今治西打線を8回まで無失点。6-0の快勝で初戦を突破しました。
第2試合:敦賀気比(福井)4-3明徳義塾(高知)
春夏連覇を目指す敦賀気比と「夏初戦16連勝」の明徳義塾の一戦は、1回戦屈指の好カード。
序盤は明徳が主導権を握り、1回に1死3塁で3番・神藤廉大が2塁手の頭上を越えるライト前タイムリーヒットで1点を先制すると、3回には2死1,2塁で4番・古川卓人のライト前タイムリーで2点目を奪うと、5番・佐田涼介がレフト前にタイムリーヒットを放ちもう1点追加。3回までに3-0とリードします。
3点を追う敦賀気比は、5回に2死2塁で2番・栗栖千真がセンター前ヒットを放ち、2塁走者が本塁を狙うも、明徳中堅手・真田一斗の好返球に阻まれ本塁憤死。しかし6回、3番・林中勇輝がレフトポール際へのソロ本塁打で1点を返すと、3連続ヒットで無死満塁と同点または逆転のチャンスを作り、7番・木下翔吾のレフト犠牲フライで2点目。これで3-2と敦賀が1点差に詰め寄った。
敦賀は8回、この回先頭の5番・山本皓大が左中間への3塁打で同点のチャンスを作り、6番・松本哲幣が詰まりながらもライト前に運ぶタイムリーヒットで3-3の同点に追いつきます。
試合はこのまま今大会初の延長戦に入り、10回に敦賀が3つの四球で2死満塁と一打サヨナラの場面で、1番・篠原涼が明徳3番手・佐田の5球目を弾き返し、センター前へのタイムリーヒット!キャプテン・篠原の一打で、敦賀気比が逆転サヨナラ勝ちを収めました!一方、明徳義塾は夏の甲子園では初めての初戦敗退です。
第3試合:大阪偕星(大阪)6-3比叡山(滋賀)
第3試合は、激戦区・大阪大会で前回優勝校・大阪桐蔭を破り、勢いそのままに甲子園初出場を決めた大阪偕星と、33年ぶりの勝利を目指す比叡山の近畿対決。
初回に大阪偕星が2死2,3塁から5番・岸頼大のセンター前タイムリーで2点を先制しますが、比叡山は2回に2死3塁で8番・山崎僚太のレフト前タイムリーで1点を返し、3回には1死2塁で3番・西川尚希のライト前タイムリーヒットで2-2の同点とします。
6回、偕星は1死2塁で1塁走者の福田丈志が2塁への盗塁を成功させ、2死後に9番・的場優斗がレフト線へのタイムリー2塁打を放ち、3-2と勝ち越します。
比叡山は8回、3番・西川&4番・中島昇悟の連続ヒットで1死1,3塁と同点のチャンスを作りますが、5番・横江理央が痛恨の2塁ゴロ併殺打に倒れて同点ならず。しかし9回裏、ヒットと犠打で2死2塁の場面で、代打・河合拓巳が偕星先発・光田悠哉の直球をレフト前に弾き返すタイムリーヒット!比叡山が土壇場で3-3の同点に追いつき延長戦へ。
延長10回、追いつかれた偕星は2死からの連続ヒットで1,3塁とし、的場が右中間へのタイムリー2塁打で4-3と勝ち越し。さらにこの後、1番・姫野優也の2点タイムリーヒット、2番・戸嶋泰貴のタイムリー内野安打で3点を追加。2アウトからの6連打で一挙4得点を奪った大阪偕星が、近畿対決を制して甲子園初勝利を挙げました。
第4試合:下関商業(山口)4-3 白樺学園(北北海道)
初回から雨が降る中で行われた第4試合は、1回に下関が2死1塁で4番・坂口来斗が左中間へのタイムリー2塁打を放って1点を先制。
3回、白樺は2死2塁で3番・池田裕介が右中間への3塁打で1-1と振り出しに戻すが、下関はその裏にランナーを1塁に置いて坂口が、あわやホームランかというライトフェンス直撃のタイムリー3塁打で2-1と勝ち越し。さらに5番・益本博正がスクイズを決めて3点目。3-1とリードを2点に拡げます。
ところが、4回表終了と同時に雷雨のため一旦中断。試合再開後は、下関商業先発・森元奏が白樺打線を寄せ付けず、7回まで1失点に抑えます。
2点を追いかける白樺は8回、2死1塁で4番・加藤隆舗が森元の4球目のスライダーを捉え、レフトスタンドへの完璧な2ランホームラン!白樺が3-3の同点に追いつき、この日3試合目の延長戦へ。
迎えた延長11回、下関は1死から6番・阪本雄稀が相手2塁手の悪送球で2塁まで進み、2死2塁で8番・森元が白樺2番手・中野祐一郎の6球目を叩いてセンター前ヒット。相手センターがお手玉している間に2塁走者が生還して勝負あり。初回から投げ続けていた下関のエース・森元が試合を決める一打を放ち、下関商業がサヨナラで白樺学園を下しました。
大会3日目は4試合のうち3試合が延長戦での決着となり、早稲田実業、敦賀気比、大阪偕星、下関商業の4チームが勝ち名乗りを挙げました。
「スーパー1年生」と言われている清宮選手は、甲子園の緊張からか、チャンスで打席が回りながらも凡退が続きましたが、7回の第4打席にライト前ヒットで1打点。チームにとっても大きな追加点でしたね。試合後のインタビューで「1本くらい打たないと示しがつかなかった」と語っていました。甲子園での初ホームランは次戦以降に持ち越し。誰もが期待している清宮選手の豪快なアーチ、早く見てみたいです。西東京大会から続く「清宮フィーバー」はどこまで続くでしょうか?




