「カーネクスト 2023ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)1次ラウンド 東京プール」の日本代表VSチェコ代表の試合が11日、東京ドームで行われました。中国、韓国と連勝している侍ジャパン、大会初出場のチェコにもしっかり勝ち切って無傷の3連勝を果たし、準々決勝に大きく近づくことができたのでしょうか?
両チームのスタメン
【日本】
1(中)ヌートバー
2(右)近藤健介
3(指)大谷翔平
4(三)村上宗隆
5(左)吉田正尚
6(二)山田哲人
7(一)山川穂高
8(遊)中野拓夢
9(捕)甲斐拓也
(投)佐々木朗希
【チェコ】
1(遊)V・メンシク
2(指)ソガード
3(中)フルプ
4(捕)チェルベンカ
5(右)M・メンシク
6(一)ムジーク
7(左)エスカラ
8(三)スモラ
9(二)ハイトマル
(投)サトリア
日本はこの試合、山田と山川をスタメンで起用。ショートには韓国戦で負傷した源田友亮に代わり、中野がスタメン入り。先発投手は、岩手県大船渡市出身の佐々木朗希。「東日本大震災」が起きた日にWBC初登板に挑みます。
1回、佐々木は先頭打者を外野フライで打ち取った後、ソガードをフォークで空振り三振。3番・フルプにレフトへの2塁打を浴び、チェルベンカを遊撃ゴロに打ち取ったかと思いきや、中野が1塁悪送球。この間にランナーが生還し、先制点を許します。
先制された日本は、チェコ先発・サトリアに苦戦。ヌートバーと近藤が三振に倒れると、大谷も1塁ゴロに倒れて3者凡退。2回には2本のヒットと四球で1死満塁と攻め立てますが、後続が倒れて3者残塁。
3回裏、1死から近藤が2塁打を放つと、一打同点の場面で大谷を迎えますが、まさかの三球三振。2死後、村上が四球を選び、走者2人置いて吉田が初球を打ち、レフト線に落ちるタイムリー2塁打!2塁走者の近藤、1塁走者の村上も生還し、2-1と逆転。なおも2死2塁で山田もレフト前ヒットを放ち1点追加。2者連続タイムリーで3点を挙げました。
4回、佐々木はムジークにファウルで粘られながらもフォークで空振り三振。続くエスカラに死球を与えるも、スモラを三振に退けた。佐々木は1次ラウンドの球数上限の65球を超えたためここで降板となったが、チェコを相手に8つの三振を奪いました。
4回裏、中野の四球、甲斐の犠打で1死2塁の場面で、ヌートバーがチェコ2番手・フラウチからセンター前タイムリーを放ち4点目。続く近藤は6球目のストレートを引っ張り、ライト線へのタイムリー2塁打で5点目。さらに大谷は高めの球を叩き、ライトフェンス直撃のタイムリー2塁打。ヌートバー、近藤、大谷の3連続タイムリーで6-1と点差を拡げる。この後、大谷の三盗、村上の四球で1,3塁とチャンスは続き、吉田の犠牲フライでこの回4点目。7-1と6点リード。
5回、3番手で登板した宮城大弥が連続ヒットを浴びて1,3塁のピンチを背負うが、内野ゴロの1点に抑える。その裏に2死2塁で途中出場・牧原大成のレフト前タイムリーが飛び出し8点目。
後半に入り、宮城が6回から3イニング連続3者凡退の好投を見せると、打線は8回に大谷の代打・牧秀悟がチェコ5番手・カプカの4球目を振り抜き、レフトスタンドへのソロ本塁打で9点目。さらに4番・村上に今大会初ヒットが生まれると、無死満塁で山川がしっかりと犠牲フライを放ち10点目。あと2点取れば10点差でコールド成立でしたが、中野と甲斐が凡退して3アウト。試合は日本が10-2で チェコを降しました。
2023.03.11 19:00 東京ドーム
日本 - チェコ [入場数]41,637人
チ|100 010 000|2
日|003 410 02X|10
勝:[日] 佐々木 1勝
敗:[チ] サトリア 1敗
S:[日] 宮城 1セーブ
本塁打:[日] 牧 2号
侍ジャパンの3戦目のチェコ戦も先制され、チェコ先発・サトリア投手の遅い球に苦しみましたが、3回に吉田選手がサトリア投手を攻略。その後も順調に追加点を挙げ、前日の韓国戦に続いての2ケタ得点を挙げました。これで1次ラウンドは無傷の3連勝を達成。次の豪州戦で勝てば1位通過で決勝トーナメント進出となります。
先発の佐々木投手は、4回途中(3回2/3)まで66球を投げ、被安打2・8奪三振・2四死球・1失点。初回から160キロ台を連発し、フルプ投手に対してMAX164キロを計測。この回にはワンバウンドしたボールが甲斐捕手のマスクに当たるシーンがありましたが、あれは見ていて痛そうでしたねぇ。WBCデビュー戦で堂々のピッチングを見せて勝ち投手となった佐々木投手、震災の津波で亡くなったお父さんも天国で喜んでいると思います。
5回から3番手で登板した宮城投手は、9回までの5イニングを投げ切りました。68球投げて7奪三振・1失点。いきなり連続ヒットを浴びた後に1点を取られましたが、6回から9回まで4イニング連続3者凡退、特に9回は3連続三振で締めました。宮城投手が頑張ったおかげで、リリーフ陣を温存できたのは良かったと思います。もし日本がB組1位で通過したら、準々決勝でまた宮城投手が見られるかもしれません。
打線の方はチーム全体で11安打10得点を記録。4回に痛烈なフェンス直撃2塁打を放った大谷選手は、初戦から3試合連続タイムリーと絶好調。吉田選手もこの試合3打点を挙げ、韓国戦とチェコ戦の2試合で8打点。大谷選手とヌートバー選手が苦戦したサトリア投手から2打数2安打のマルチ安打をマークしております。
8回に大谷選手の代打で登場した牧選手は、レフトスタンドへの今大会2号ソロ本塁打。高めのスライダーを合わせると、滞空時間も長く、スタンドへ吸い込まれました。大谷選手と村上選手を差し置いて、チームトップの数字を残してるのは凄いですね。
この日はスタメンに名を連ねた選手が活躍し、山田哲人選手は3回にタイムリー安打を放てば、山川選手も犠牲フライで1打点挙げました。途中出場の牧原選手も5回にタイムリーヒット。わき腹痛で辞退した鈴木誠也の代役として選出され、WBC初打席で初安打・初打点を記録し、いきなり結果を残しました。
日本代表の4試合目となる12日は、オーストラリア代表と激突。豪州は韓国との乱打戦を制すると、中国にはコールド価値の圧勝。山本由伸投手が豪州の強力打線を抑えられるか注目だ。もし日本が勝てば4戦無敗で1次ラウンド突破。B組1位になれば、16日の準々決勝ではA組2位の国と対戦予定。決勝トーナメント&B組1位通過を懸けた豪州戦はタフな試合になりそうだけど、絶対に勝ってくれると信じるしかない。