日本シリーズ出場権をかけた「パリーグ・クライマックスシリーズ ファイナルステージ」が、3日に福岡ヤフードームで開幕しました。圧倒的な強さでペナントレースを制したリーグ王者・福岡ソフトバンクホークスは、このファイナルステージで埼玉西武ライオンズと対戦。西武は第1ステージで2位・日本ハムに連勝し、ホークスへの挑戦権を獲得。レギュラーシーズンでの対戦成績は15勝5敗4引き分けと大きく勝ち越しています。ホークスはこれまでポストシーズンに6度出場していますが、全て敗退に終わっています。今年こそは「鬼門」を突破して日本シリーズ進出を決められるでしょうか。
第1戦のスタメン
1(遊)川宗則
2(二)本多雄一
3(左)内川聖一
4(指)カブレラ
5(三)松田宣浩
6(一)小久保裕紀
7(右)多村仁志
8(中)長谷川勇也
9(捕)細川 亨
(投)和田 毅
ファイナルステージ第1戦の先発投手は、今季16勝の和田毅が登板。左のエースの好投で西武打線をねじ伏せられるか?打線の方は、カブレラが4番DHでスタメン。終盤4番に座っていた松田は5番に入り、小久保が6番ファースト、多村が7番に入りました。一方の西武は、帆足和幸が先発でした。
和田は初回、西武の先頭の栗山巧をライトフライに打ち取ると、原拓也と中島裕之を立て続けに見逃し三振を奪い、3者凡退と素晴らしい立ち上がりを見せます。2回には中村剛也をライトフライ。第1ステージで大当たりだったフェルナンデスをセンターフライに打ち取り、浅村栄斗を遊撃ゴロでこの回も3者凡退。
西武先発・帆足を攻略したいホークスは、1回に川崎がライト線を破る2塁打を放ち、いきなり得点圏に走者を置きます。続く本多が送りバントを試みるが、帆足が3塁送球→川崎アウト。さらに内川の場面で本多が2塁盗塁失敗。内川も凡打に倒れて無得点。2回、先頭のカブレラが右中間を破る2塁打を放ち、再び無死2塁とします。しかし、松田・小久保・多村が凡退し、またもチャンスを活かしきれません。
0-0で迎えた3回、ここまで2イニング連続3者凡退の和田は、佐藤友亮と秋山翔吾を簡単に打ち取って2アウトとしましたが、銀仁朗にチェンジアップを弾き返され、センター前ヒットを許します。続く栗山にはファウルで粘られましたが、最後は2塁ライナー。この回も無失点で切り抜けます。
ホークスはその裏、長谷川のヒット、細川の犠打、川崎の死球で1死1,2塁とします。本多の併殺崩れで2死1,3塁となり、内川が帆足の3球目のストレートをライト方向へ打ち上げ、ライト線への打球は西武右翼手・佐藤の頭上を越えてフェンス直撃!3塁走者の長谷川、さらに1塁から本多が一気にホームイン!打った内川は3塁に到達してガッツポーズ!内川のタイムリー3塁打でホークス2点先制!
2点の援護を貰った和田は、4回も打たせて取るピッチングで0点に抑えると、5回は2アウトから佐藤にレフト前ヒットを許しましたが、後続を抑えて無失点。6回にもヒットを浴びましたが、代打・阿部真宏を遊撃ゴロ併殺打に打ち取り、6回まで無失点と西武打線に反撃を与えないピッチングが続きます。
6回裏、ホークスは先頭の内川がレフトへの2塁打を放つと、カブレラが四球を選んで無死1,2塁。追加点のチャンスに松田がしっかりと犠打を決め、1死2,3塁とチャンスを拡げたところで、西武は先発の帆足に代えて2番手・岡本篤志を送ります。タイムリーが欲しい場面で、小久保の当たりは遊撃ゴロ→内川が三本間で挟まれてアウト。この間にカブレラ3塁、小久保は2塁まで進んだ。2死2,3塁となり、多村が岡本のフォークを叩きつけ、3塁線への当たりを三塁手・中村がキャッチするも、多村が1塁ヘッドスライディングでセーフ!カブレラが帰ると、更に2塁走者・小久保も生還!多村の魂の内野安打&小久保好走塁で2点を追加し、4-0と西武を突き放します!
4点リードで終盤を迎え、ここまで無失点の好投を続けている和田は、7回に中島をストレートで見逃し三振に仕留めますが、続くおかわり中村に甘く入ったストレートを狙われ、バックスクリーンへのホームランを浴びて1点を返されます。その後は後続を抑え、7回1失点でマウンドを降りました。
試合はこの後、8回に2番手のファルケンボーグが秋山に3塁打(長谷川スライディングキャッチ失敗→転々とする間に3塁まで進まれたsを打たれると、内野ゴロの間に1点許すも、失点はこの1点のみ。9回は馬原が阿部の2塁打、フェルナンデスの四球で2死1,3塁とされ、一発逆転のピンチを背負いますが、最後は浅村を投手ゴロで試合終了。終盤の西武の反撃を何とか振り切り、4-2でホークスが初戦を制しました!
ファイナルステージ 2011/11/03(木)
ソフトバンク-西 武 1回戦 (ソフトバンク2勝、ヤフードーム、18:00、37025人)
L 000 000 110 2
H 002 002 00x 4
【投手】
(西)帆足、岡本篤、グラマン、野上、ミンチェ-銀仁朗、星孝
(ソ)和田、ファルケンボーグ、馬原-細川
【責任投手】
(勝)和田1試合1勝
(S)馬原1試合1S
(敗)帆足1試合1敗
【本塁打】
(西)中村1号ソロ(7回、和田)
まずは1勝!大事なファイナルステージの初戦をモノにすることができました。初戦での黒星が敗退に繋がっていましたが、今年は初戦を制した事で、鬼門突破も見えて来たんじゃないかな?ホークスは1勝のアドバンテージがあるためこれで2勝目。日本シリーズ進出まであと2勝です。
試合を改めて振り返ると、最初の2イニングでチャンスを作りながらも得点できず嫌な雰囲気になりかけましたが、3回に内川選手が2点タイムリー3塁打で先制点を奪い、6回には多村選手のタイムリー内野安打で2点追加。ヘッドスライディング、小久保選手の好走塁は大きかったですね。終盤西武の反撃があってヒヤヒヤしたけど、何とか逃げ切りました。
先発の和田投手は、7回まで24人の打者と対戦して101球を投げ、被安打4・4奪三振・無四球・1失点という内容でした。初回に2者連続三振を奪い、ランナーを出しながらも打たせて取るピッチングで6回まで無安打の好投を続けました。おかわり君の一発さえなければ8回以降も続投できたなあ。2番手のファルケンボーグ投手は、投球練習中に左足を痛めるアクシデント発生。もし離脱したら中継ぎ陣にとって大きな痛手となりそうだ。
打線の方は、チーム全体で7安打。2安打のマルチヒットを放った内川選手は、初めてのCSでも勝負強いバッティングを見せてくれましたね。3回に2死1,3塁の場面でライトへのタイムリー3塁打。6回にはレフトへの2塁打を放ちました。川崎選手も2安打を放ち、切り込み隊長としての役目を果たしました。その一方で本多選手と松田選手、小久保選手が無安打。クライマックスシリーズはまだ始まったばかり。2戦目以降調子が上がる事を願いたい。
左のエースの好投&首位打者の好打で初戦を制したホークス。2戦目は攝津正投手が登板します。先発1年目で14勝をマークした攝津投手は、西武戦での成績は5試合投げて2勝2敗。2勝はいずれも西武ドームで挙げたもので、ヤフードームでの勝利はありません。西武の予告先発は岸孝之投手で、ホークスは岸投手に今季4勝と相性抜群です。2戦目も勝てば日本シリーズに王手がかかります。絶対連勝してくれー!