どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

東映動画まつり2020 @ユジク阿佐ヶ谷(2)

2020年01月27日 23時35分00秒 | 映画
と言う事で、2作鑑賞の感想をザックリと...。

まずは「わんわん忠臣蔵」、東京初上映なのだそう(本当の初上映はどこだったんだろう(^_^;)。

初見ではない筈なんだけど、それに近い感覚でしたね。昔TVで放映していたのを観たという程度なんで、赤茶っぽく褪色し、ブラウン管の不鮮明な映像のせいもあり、ひどく古ぼけた印象しかなく...ちゃんと観てなかったんだなというのが正直なところなんですよね...(´д`)

それもあって...デジタルリマスターの威力をまざまざと見せつけられたという感じでして、こんなにも鮮明で、情報量が多い作品だったのかと圧倒されました。色彩設計も極彩色を抑えて渋めな方向でしたが、リマスタリングによる色合いが再現されていて、気持ちよく鑑賞できました(^_^)

ディズニー映画を強く意識しているのが濃厚で、スタイリッシュな映像を目指している...特に主人公・ロックが大人になるため?都会に出てくるシーン、その街並みがとてもバタ臭くて、アメリカナイズって感じなんですよ。軒を並べるビルや店の看板や置かれている商品に至るまで、ビッシリと英文字で書き込まれている(よく見ると、日本語のローマ字でスタッフの名前だったりして遊んでます(*^o^*))。

原案とレイアウトで手塚治虫さんが参加しているのもあって...野良犬が住む、大きな橋の下の土管とかね...どことなく「ウェストサイド物語」風でもある。

アクションは思ってた以上にダイナミックで、ワイド画面を活かしたカメラワークが凄かったなぁと。冒頭ウサギを追いかけ回すキツネのシーンが迫力あるしツカミはOK!ですし、確か終盤に遊園地のジェットコースターで闘うシーンがあったよなと記憶してましたけど、思った以上にスピード感タップリで、長尺だけど観る者を飽きさせない派手なシーンが展開されて感心してしまいました(*^o^*)

作画監督をつとめたのは大工原章さん。自由奔放なアクションが得意だったと見聞きしてましたが、あらためてその力量に驚かされた次第です。

ただストーリーとしては「忠臣蔵」のタイトルってどうなんだろう?って感じでしたね。復讐劇ではあるし、討ち入りっぽく雪の中で決行されているのはそれっぽいんだけど、取り入れた要素はそれくらいな感じ。47匹の犬が...てのも大して意味をなしていないし。

どこか中途半端なまま、とりあえず形にしたという感じは否めないけど、当時の東映動画の力量がどれほどのものだったのか感じとれる作品でしたね(^_^)

次回「わんぱく王子の大蛇退治」へと続きます(^_^)