ドイツの映画監督ヴィム・ヴェンダースが、小津安二郎を偲び、現在(1983年頃)の東京を探訪する作品です。
目にする風景は小津作品にあるものとスッカリ変わってしまって...という内容ではありますが、今見るとこれさえもレトロになってしまってるという(^_^;
良い味出始めてるなぁと思いましたね。印象に残ったシーンをご紹介(^_^)
新幹線(0系)と山手線...緑一色ってのが懐かしい。奥には建設中のマリオンが...。
ビデオカメラで撮影するお父さん。かなりコンシューマー機としては初期モデルで、カメラ部とレコーダー本体はセパレート型です。ショルダーベルトで肩にズッシリ(^_^;
地下鉄の案内図。路線を光が流れてアニメしてますけど、アナログ式な仕掛けで表示されているんです。
雰囲気的に池袋の中央地下通路かな?
自動改札はまだなくて、駅員が切符切りしていた...う~ん...これも懐かしくなってしまったなぁ(´д`)
ヴェンダースさん、パチンコ屋に興味津々で、尺も長いです(^_^; スロットも液晶が当たり前になりました。
笠智衆さんのインタビュー。鎌倉で。リアル老年で「東京物語」的なリメイクだったらどんな風だったんだろう...。
夜の街で良い場所みつけたヴェンダースさん。
レンズを50mmに取り替えて実験です...すると...オオ~!見事に小津調画面に(^_^)
青山墓地(?)で野球ゴッコする少年...この子らも40歳くらいになってるんだよなぁ(´Д`;)
後楽園にゴルフの打ちっ放し!ありましたよねぇ!!(*^o^*)
後半は食品サンプルを製作している作業場を取材。これも結構尺使ってます。
まぁ確かにこう見てみると大した技術ですよね(^_^;
開園したばかりの頃のTDLですね。ガラーンとしていて、今とは全然違う光景です。
TDLからとって返して、原宿ホコ天へ。踊ってる兄ちゃん姉ちゃんも50かい(^_^;
最後に厚田雄春さんのインタビュー!これは大変貴重なものです!
カニと呼ばれた脚の短い三脚にミッチェルというカメラを据え、当時の撮影を再現。
小津さんからプレゼントされたというストップウォッチ。フレーム単位で計れるようにメモリが書かれているという...。
思い出を語る厚田さん。
最後には感極まって涙してしまいます...。
笠智衆さんのもそうですが...残念なのはヴェンダースさんがナレーションで声を重ねてしまってるんですよね。
まぁ向こうの作品だから仕方ないんですけど、字幕にして音声はそのまま流すようにしてほしかったですねぇ...。
しかし、30年ちょっと前ですけど、やはり大昔な雰囲気になってしまいましたね...当時私は21歳でした。
撮影されている東京の各地はどれもこれも普通に行き来していた場所ですし、鮮明に覚えている風景ばかりです。
いつの間にか、年取ってしまったんだよなぁ...と愕然としつつの鑑賞でした...(´д`)