今日はリッチにホテルの和食に舌鼓を打った。
50×70cmもあろうか、まるで机のような大きさのお膳にびっくりし、
さらにこれでもかと並んだ器の数々に目が泳いでしまった。
これだけの料理を食べきれるだろうか、まずその不安がよぎったが、
いざ箸をつけてしまうと、「これも美味しい」「こっちも美味しい」と
次々となくなっていくのだった。
そして気が付くと、きれいに完食していた。
この桜鯛御膳の名が示す通り、主役は桜鯛である。
「桜鯛」とはまた本当に美しいの名だ。
春、桜が咲く頃に、産卵のため内海の浅瀬にやってくる真鯛のことだが、
その名ひとつとっても、日本人の感性は素晴らしいものだと感心する。
目で楽しみ、舌で楽しみ、至福の時を過ごした。
前菜 彩り前菜盛合せ
造里 三種盛 [桜鯛 鰆(さわら) 烏賊(いか)]
焼物 菜種焼き 牛窓産蛸酢
蒸物 若竹蒸し 蛤
油物 海老、野菜天婦羅
桜鯛茶漬け
漬物四種盛

これは桜鯛御膳のあとのデザートだ。
小さいガラスのカップに、底からプリン、あずき、葛、その上にイチゴと
伊予かんが盛りつけられていた。
その小さなサイズのデザートは、膨れたお腹ににくらしいくらいちょうどよい
量だった。
小さいからこそキラリと光るデザートであった。