まずは最初の目的地、福江島の南西端にある、大瀬崎に向かいます。
自動車に備え付けのカーナビによると、島の中央を通るルートで42km、南岸を通るルートで45kmと出ています。
海岸沿いを通ることを期待して南岸ルートを選択しましたが、実際には海は見えますが、海岸からは離れた標高の高い山中を走る道で、期待外れでした。途中富江という場所までは片側二車線の良路でしたが、その先は起伏が激しく、道も狭く曲がりくねっていてかなりの難路で、こちらのルートを選択したのは失敗でした。
ところで、電気自動車のバッテリー残量ですが、意外に減らないことがわかりました。メーター内に残り走行距離の目安が表示されていますが、下り坂等でアクセルをオフすると充電モードに入り、少しですが回復します。電気自動車の走り方のコツは、思い切り加速してからアクセルオフして充電する、という、電車と同じ走り方が良いことがわかりました。後続車にとっては迷惑でしょうが、交通量自体が少なく、渋滞の先頭になるようなことはありません。もっとも後続車がいるときにそんな運転はしませんが。
あとは、エアコンオフにすると残り走行距離が10%程度伸びます。この日は福江到着時は暑かったのですが、急に雲が広がり、涼しくなったことで、ほとんどエアコンを使用しなくても良かったことも理由です。
一時間半程度かかって大瀬崎に到着。灯台まで行くと相当時間がかかるようなので、手前の展望台から灯台を眺めるだけにします。
展望台下の駐車場に車を停め、短い階段を上ると、そこには絶景が待っていました。
灯台以外人工物は有りません。
展望台からの灯台の写真は、五島を紹介した観光パンフレットに必ず登場する有名な風景ですが、実は反対側もすごい絶景です。
気温も下がり、トンボが飛び秋の気配が漂います。
最初からものすごい絶景ですが、これが絶景の一つでしかないことはのちに判ります。
次に、大瀬崎に行く途中にある、井持浦教会に立ち寄ります。
五島列島は秀吉や江戸幕府の禁教令以降もひそかに信仰守り続けた人たちがいて、その信仰が今に受け継がれ、島の各地に小さな教会が建てられています。そのほとんどが現役の教会で、観光用に開放されているわけではなく、あくまでも使用していないときであれば中を見学させてもらえるにすぎません。その立場上人里離れた地域に居住したため、現在でも交通の不便なところにある教会も少なくなく、それも魅力の一つであります。
また、江戸時代のキリシタン迫害は有名ですが、実は明治になってからも神道国教化を目指した明治政府により激しい弾圧が繰り返されており、諸外国の批判もあり信仰が自由になってから建てられた教会が当時のまま、あるいは立て直されて現在にその姿を伝えています。
井持浦教会は1897年に創建された五島で最初のレンガ造りの教会ですが、1987年に改装されたとのことで、内外装とも新しいです。
なお、教会内部は撮影禁止なので、今後も本ブログでは一切教会内部の写真は出てきません。本当は教会内部の美しさを紹介したいのですが、それを見たい人はぜひ現地に行ってみてください。
この井持浦教会の内部は白を基調にしたシンプルなものですが、中にいると結界に守られているような感覚があります。日頃の疲れがすっと抜けていくような感じです。この教会の敷地内には日本最古のルルドがあり、スピリチュアルなことはわかりませんが、良い土地に建てられているのではないか、と感じました。
そのルルドとマリア像です。
最初から期待以上の物を見せてくれましたが、五島の魅力はまだまだこんなものではありませんでした。
<その3に続く>