郷の首港は小さな待合室があるだけの何もないところです。
予定だと、ここでレンタカー会社の人が待っているはずですが、それらしき車はあるものの、誰もいません。
レンタカー会社に電話をしてみると、どうもJTBから、遅れると連絡があったようで、担当の人はいったん引き揚げてしまったようです。
担当の人が戻るまで待つのかと思いきや、「電気自動車ののり方はわかりますか?わかるのであれば、車の中に鍵が入っているのでそのまま乗っていってください」とのこと。
免許証のコピーもとらないとは、おおらかというか、なんというか、です。
ともかく、旅行の後半、上五島めぐりのスタートです。
上五島は福江島のように一極集中ではなく、いくつかの大きな町があり、それぞれの町に港があります。会社や航路により港が異なり、よそ者にはわかりにくいです。
郷の首港から北上し、その大きな町の一つ、青方にある大曾教会をめざします。
大曾教会は青方港を見下ろす高台の上にあります。
行く道がわからずしばらく迷った末、軽自動車がやっと通れるような坂道を上り教会に到着しました。
しかし、下の港に車を停め、階段を登ってくるのが正解だったようです。
帽子のような尖塔と重厚なレンガが印象的です。ステンドグラスは西ドイツ製ということで、内部も重厚な感じです。
入口の上にある飾り、蕪か大根かと思いましたが、イバラに縛られた心臓だそうです。
建物の意匠の細かさでは群を抜いています。
青方から再び北上し、矢堅目公園にやってきました。公園といっても、岬の突端にある、小さな展望台です。
駐車場から短い階段を上ると、一気に視界が開けます。
こちらは東シナ海、東シナ海というと遠くに来た感じがします。
しかし、なんと素晴らしい景色でしょうか。今まで行って見た中で、間違いなく一番の景色です。
こちらは反対側、奈摩湾です。
入り江はエメラルド、風が吹き抜ける・・・
しばし堪能した後、次の目的地に向かいます。
矢堅目公園から、来た道を少し戻ると、教会前というバス停があります。
ここにあるのが冷水教会です。
赤い屋根が印象的ですが、極めて和風の建物です。
窓は、サッシ化されています。
教会の前には鐘楼が。この鐘が鳴るところも聞いてみたいものです。
<その5に続く>