原作・伊坂幸太郎×監督・中村義洋は
やっぱ黄金コンビだわ。
「ポテチ」70点★★★★
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舞台は仙台。
今村(濱田岳)はプロの空き巣。
その日も、カノジョの若葉(木村文乃)を連れて
あるマンションの一室に忍び込んでいた。
そこは地元出身のプロ野球選手・尾崎の家だった。
そ知らぬ顔でくつろぐ今村だが、
そのとき、尾崎あてに電話がかかってくる。
そして事態は、思いもかけぬ方向に――?!
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3.11後「被災地となった仙台で映画を撮ろう!」と立ち上がった企画で、
伊坂氏の『フィッシュストーリー』のなかの
短編を映像化したもの。
8日間という短いスケジュールでサクッと撮ったそうで、
意義には共感するけど、映画としてどうなんだろうと思ったけど、
やっぱりこのコンビは息が合うんだなあと。
軽妙でとぼけた会話や間合い、
殺伐ナシのほんわかさ。
また主演の濱田岳さんが、見た目と印象そのまんまの
「ぽつねん」感のある役でとても合っている。
仙台という地方都市の
「どこでもありそうな」フツー加減にも親近感がわくし。
そんな
“なにもなさそうな”世界に
ちょっとしたドラマと仕掛けがあり、
タイトル「ポテチ」の意味がわかると、
ちょっぴり切ない人生小噺、という感じでした。
うまくできたショートストーリーだと思います。
68分で1300円は良心的だけど、
逆に短くすぎてもったいなかったかな。
もう一袋いけそうだけど、
でも、そのへんでやめとくのが正解なのかな。
突っ込んで、いろいろ構築していったら
この不思議なサックリ感が
消えちゃうのかもね。
★5/12(土)から全国で公開。(4/7から仙台で先行上映中)
「ポテチ」公式サイト