バリキャリの“完璧”な役なら
「ふーん」って感じだったけど
意外に庶民派で好感!
「ケイト・レディが完璧(パーフェクト)な理由(わけ)」70点★★★★
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ケイト・レディ(サラ・ジェシカ・パーカー)は
妻、二児の母、投資会社のファンドマネージャーという役柄をバリバリこなし、
ママ友たちに
「なんであんなに完璧なの?!」と絶賛される女。
……かと思いきや、
実は手抜きとアイデアで、
3役を自転車操業をしているフツーの女性だ。
そんな彼女に
仕事でビッグなチャンスが訪れる。
NY本社の責任者ジャック(ピアース・ブロスナン)が
彼女のアイデアに興味を持ち、
クライアントに売り込みたいというのだ。
そして彼女はジャックと
行動を共にするようになるが――?!
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サラ・ジェシカ・パーカーが
働く二児の母を演じるワーキングコメディ。
完璧、とかいうもんで身構えたら、
まあ庶民的で賑やかで、
がさつでチャーミングなキャラクターで実にかわいい。
市販のパイを手作りに偽装するわ、
着ていく服を探して
「シミと臭いのないシャツ発見!」と歓喜する様子に笑っちゃいました(笑)
主人公が仕事と家庭を同じように真実愛している
その気持ちが伝わるので、
実生活でのワーキングマザーはもちろん
そういう彼女たちを「大変そうだなー」と横目で見ているワシなどにも、
いやみなく素直に共感できました。
イクメン流行りのいま、男性も必見かもね。
あとこの映画が
「仕事と家庭」という天秤だけじゃなく、
もう一段入っていて気が利いてるなと思ったのは、
ケイト・レディがホームパーティに集まった
ダンナの友人だか、近所の人だかに、
「で?キミの仕事なんだっけ?」と言われるところ。
そう、そんなもんですよ(笑)
そのとき、その人にとって
仕事はすべてかもしれないけど、
ちょっと離れてみると
人生は仕事だけじゃないし、
かといって、家庭かの二択にあらず、ってね。
まあいろんな選択肢アリの
世の中になるといいんですけどね、という。
90分でサクッとしてる分、
ダンナが物分かりよすぎたり
理想論で終わってもいる感もあるんですが、
働く人なら、見ていて元気をもらえると思います。
こういう映画はありじゃないかな。
★6/2(土)からシネマート新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で公開。
「ケイト・レディが完璧な理由」公式サイト