乃南アサ原作の刑事ミステリを、
韓国が映画化。
日本では2001年に天海祐希、
2010年に木村佳乃主演で
2度テレビドラマ化されてるんだって。

映画「凍える牙」69点★★★☆




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韓国・ソウルで
奇妙な焼死体が発見された。

目撃者によると、被害者の男の身体は
突然発火し、炎上したという。

中年刑事サンギル(ソン・ガンホ)は
新米女性刑事ウニョン(イ・ナヨン)といやいやコンビを組まされ、
事件の捜査をはじめる。




さらに
大型犬に襲われた男が、死亡する事件が起こる。
すべての事件はつながっているのか?
“殺人犬”の正体は――?!

サンギルたちは
大きな闇に突き進もうとしていた――。

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なんといっても
さすがソン・ガンホ!

こんなにシビアな犯罪モノにも
フッと息をつかせてくれるのはスゴイ。

救われる~(笑)

その相棒となる女刑事が
男社会の警察で不当な扱いを受ける

この作品の大きな軸だと思うんですが、
しかしこの女刑事が
ホントに顔が可愛いだけで、
どこかボーッと心ここにあらず・・・な人物になっている狙いが
よくわからない(苦笑)

とびきり腕っぷしが強いわけでもないし
いまいち魅力がないのが困ったところなんですよ。

日本でのキャスト――天海祐希とかに比べると
イメージがかなり違うしなあ。
その分、ソン・ガンホという
キャラと味つけが、活きているんだろうけど。

というか、もうなにより
犬が殺人に利用されるという酷い話なんで、
ラストが見えているのが、どうにも切なく悲しいんですよ。

動物殺しとか、こういう描写を容赦なくできるのが

韓国のお国柄であり、
ある意味、強みであり、
怖さでもあるのだとつくづく。

まあ実際はそんなに
無意味にむごい描写とかないんですけどね。
日本映画が陥りがちな、逃げやぬるさが一切なく
ハラハラと本気で胸をかきむしられる反面、
進んで見たいかと問われると微妙・・・という。

そこは趣味の問題ですが。

それでも、ソン・ガンホに一票!ですね。


★9/8(土)から丸の内TOEIほか全国で公開。
「凍える牙」公式サイト