1874年、ドイツにサッカーを持ち込んだ
実在の人物の物語です。
映画「コッホ先生と僕らの革命」69点★★★☆
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1874年、ドイツのある学校に
英語教師のコッホ(ダニエル・ブリュール)がやってきた。
当時、帝国主義下のドイツでは
反イギリス感情が強く
「英語なんて学ぶ必要あるの?」と、生徒たちも反抗的でやる気ゼロ。
そこでコッホ先生はある秘策をとる。
それは、イギリスで流行のサッカーを
授業に取り入れるというものだった――?!
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生徒を服従と規律で支配する
ドイツ式教育から脱却しようと奮闘する教師と、
それよって生徒たちの心が開いていく様子が、
生き生きと描かれた優良作です。
まずはドイツがサッカーを始めたのって
意外に遅かったんだ・・・とびっくりしたなー。
英語に興味を持たせるためにサッカーを始める・・・という授業方法は
現役先生の参考にもなりそう。
さらにこの映画のポイントは
サッカーの話だけでなく
“先生”はじめ身の回りにいる"大人"の姿勢が
子どもに与える影響の大きさを
大人に知らしめようとしているところではなかろうか。
劇中に、親が偉くて優等生の少年を首謀者に
クラスで唯一、労働者階級出身の小柄な少年が
影でいじめられている、という話が出てくる。
いじめてるのは首謀者とその取り巻きで、
他の子は見て見ぬ振りをしているんですが、
コッホ先生はうわべ取り繕う首謀者の少年の
裏をすぐに見抜くんですね。
で、サッカーを通じて、
うまい対処をする。
そういうキチンとした大人の態度が、
いかに子どもたちに影響を与えるか。
教えられますねえ。
「自分が学校が楽しくなかったから教師になった」という
コッホ先生はエライ!
序盤もっさりさしたおデブの子の、
意外な活躍にも拍手!
激烈感動作!とかではないけれど、
キラリ光るいい作品でした。
★9/15(土)からTOHOシネマズシャンテほか全国順次公開。
「コッホ先生と僕らの革命」公式サイト