ソウダです。
昨年義理の息子が急逝したので、(おめでとう)ではなく
「今年もよろしくお願いいたします」と申し上げます。
最近親子関係、特に「母娘関係」の本を2冊読んだので
感想などちょっと書いてみたいと思います。
1冊は中山千夏著「幸子さんと私」、
もう1冊は佐野洋子著「シズコさん」
2冊の本に共通して書かれていることは「子ども」である「娘」の辛い気持ちだ。
母親はほとんど意識してないようだが、
娘のほうは、ごく小さい時から母親の自己中で支配的な言動にずっと傷ついてきた。
絵本「100万回生きたねこ」の作者である佐野洋子さんは、
お母さんを愛せない自分を許せないで苦しむ。
まだ4歳の時お母さんと手を繋ごうとして拒否された。
それからもずっとお母さんは自分を甘えさせてくれなかった。いつも厳しかった。
洋子さんは自責の念に苦しむ事なんかない。
そんなお母さんを、「愛せよ」と言うほうが無理。
洋子さんの気持ちは当然だし、悩む事なんかない。
洋子さんは、本当に真面目で、よく出来た子どもなんだと思う。
お母さんは年老いて、認知症になった。
洋子さんは至れり尽くせりの、法外な費用のかかる老人ホームに自分のなけなしのお金を注ぎ込んで、お母さんを入居させた。
「捨てた」と自分を責めながら。
でも、その老人ホームで奇跡が起きた!
和解できたのだ!
あるとき洋子さんは、ホームでお母さんのベッドに並んで横になりながら、
お母さんの骨と皮ばかりの小さい手をさすりながら『ゴメンね、かあさん』と言えた。
ずっと言えなかった言葉だ。
お母さんも直ぐ『こちらこそ』と言ったそうだ。
洋子さんは50年以上苦しんできた「心のわだかまり」から解放された。
お母さんをすっかり許す事ができたそうだ。
今は何も分からなくなってしまった、童女のようなお母さんを初めて愛しいと思えるようになったそうだ。
私も、洋子さんが救われてホッとした。
よい親子関係を築くのは本当に難しいものだとつくづく思う。
でもひとつだけ思う事は、親はどんなに現実が大変でも、「親を慕う事しか知らない子ども」を、
「慈しみ育てる事」が努めだという事。
幼少時の子育てがその人の一生を左右するといっても過言ではないと思うからだ。
自分の子育てを振り返り、反省しつつ。
さて、1月6日は稽古はじめ。
少しづつ、おやすみ気分から抜け出さなければ~~~