大阪・阪急宝塚線・池田駅から少し歩くと、大阪最古の「うどん屋」があります。お店の名前は「吾妻(あづま)」です。
何と元治元年(1864年)創業!元治元年と言えば、京都で新選組が「池田屋事件」で攘夷派志士を斬殺・捕縛し、「禁門の変」が起きて、明治維新へ突き進む引き金となった年です。
ちなみに写真中央の自転車の上に見えるお店の看板ですが、これは創業時からそのまま使われています。時代を感じる看板も必見。
創業時からは目の前の国道176号線の拡幅工事などいろいろなことがあり、現在ではもともとのお店の1階部分を活かしたまま、ビルの1階に収めているのです。このお店を知らず、車で目の前を素通りしている人も多いようです。
この写真は昭和30~40年頃のものですが、店舗建物はもともとは2階建てだったことが分かります。
お店は出来るだけ時代を感じさせるように、内外共に往時を残すように配慮されています。
こちらの写真は昭和60年(1985年)の店内写真。店内には趣があります。写真に写っているお店の女性も、当時は味の内でした。
このお店の人気メニューは細麺の「ささめうどん」。谷崎潤一郎の妻がこのお店に通い、その縁で小説「細雪」から名前を頂いたそうで、それ以前は「吾妻うどん」という名前でした。
大阪池田市と言えば、日清ラーメン、ラーメン博物館ばかりが話題になりますが、こんな歴史あるお店もあるのを知らないのは、勿体ないと思いますよ。