僕が80年代の喫茶店や、デートスポットを今でもよく覚えているのには理由があります。残念ながら女の子にもてて、いつもデートをしていたからではありません。
僕は大学時代に「京阪神デートマップ」を作る為に、某社で取材&ライターとしてアルバイトをしていたからです。カメラマンの人やモデルさんと、いろいろなお店を訪ねました。当時ドライブガイドやデートマップは数はありましたが、北摂のお店、新御堂沿いや、中環沿いのお店はほとんど口コミの世界で、まだ本には載っていなかった。そこを取材していたのです。だから、僕は当時のお店を記憶しているのです。勿論取材で気に入ったお店は、個人的に使いました。
当時のその雑誌からの写真で、お店を紹介しておきましょう。「サンタモニカ」から南(大阪)に走った最初の信号の左手前にあったのが、「ピレーネ」です。
ウエストウッドやサンタモニカのLAのノリとは全く違い、シックなムード、木のインテリア、アップライト・ピアノ、ビリヤード台と、ちょっと年齢層が高めのお店でした。AORを代表するマイケル・フランクスのBGMが、いつも店内に流れていたのを思い出します。
この頃撮影した写真を集めて「昭和の街を思い出すレトロ本」を、どこかの出版社が発売してくれないかなと心から思います。大阪梅田や市内等の立地条件で網羅するのではなく、当時の若者が実際に足を運んでいた、今は無き京阪神の人気デートスポットを特集したタイムマシーンのような本を。
携帯にカメラが付いていない時代の写真で、昔話に花を咲かせてみたい・・。