好評だった2009年のNHK大河ドラマ「天地人」の原作者、火坂さんの近作を拝見した。

物語~室町以来のいくたの騒乱で、博多の街は、その都度灰燼に帰した。練酒を商う島井徳太夫(後の宗室)の店も灰になった。寝る間も惜しんで営々と積みあげて来たものが、武将らの気まぐれな領地争いから無残に踏みにじられて良いのか・・・。
そうした思いが、徳太夫をして南蛮貿易に駆り立て、そこで得た茶器などを武器に名だたる戦国武将たちに近づき、渡り合い、いくさなき世を求める器の大きな商人へと成長させていく。
博多の商人島井宗室の評伝なのだが、時代背景は、室町末期から秀吉の朝鮮出兵までと、戦国時代を俯瞰できるのも本書の特長のひとつ。
また、そのスケールの大きな物語を楽しく読んだ。何か、司馬遼太郎氏の時代小説を読むような心地よい後読感を味わった。(お勧め度:★★★)

物語~室町以来のいくたの騒乱で、博多の街は、その都度灰燼に帰した。練酒を商う島井徳太夫(後の宗室)の店も灰になった。寝る間も惜しんで営々と積みあげて来たものが、武将らの気まぐれな領地争いから無残に踏みにじられて良いのか・・・。
そうした思いが、徳太夫をして南蛮貿易に駆り立て、そこで得た茶器などを武器に名だたる戦国武将たちに近づき、渡り合い、いくさなき世を求める器の大きな商人へと成長させていく。
博多の商人島井宗室の評伝なのだが、時代背景は、室町末期から秀吉の朝鮮出兵までと、戦国時代を俯瞰できるのも本書の特長のひとつ。
また、そのスケールの大きな物語を楽しく読んだ。何か、司馬遼太郎氏の時代小説を読むような心地よい後読感を味わった。(お勧め度:★★★)