当地(北海道ニセコ)は昨日、朝からひどい雪。
かれこれ、6~70cmも積もって、朝昼晩と3回雪かきをした。
ところで、毎年この時期に、今年読んだ本のリストを作成して、その特長などをまとめている。
今年は、どうだったか。
・日本文芸家協会編「代表作時代小説」
・火坂雅志著「沢彦」(お勧め度:★★★)
・養老孟司著「「自分」の壁」
・五木寛之著「孤独の力」
・和田竜著「村上海賊の娘」
・笹本稜平著「分水嶺」(★★)
・安部龍太郎著「冬を待つ城」(★★)
・伊東潤著「巨鯨の海」(★★)
・小杉健治著「決断」
・安部龍太郎著「五峰の鷹」
・姫野カオルコ著「昭和の犬」
・小山田浩子著「穴」
・中島京子著「妻が椎茸だったころ」(★★★)
・佐々木譲著「憂いなき街」
・北原亜以子著「澪つくし」
・小池真理子著「ソナチネ」
・田中経一著「麒麟の舌を持つ男」(★★)
・朝井まかて著「阿蘭陀西鶴」(★★★)
・北原亜以子著「深川澪通り燈ともし頃」
・山崎ナオコーラ著「太陽がもったいない」
・北原亜以子著「深川澪通り木戸番小屋」
・村上春樹著「色彩を持たない田崎つくると、彼の巡礼の年」
・森博嗣著「素直に生きる100の講義」
・北原亞以子著「恋情の果て」(★★)
・葉室麟著「さわらびの譜」
・松井今朝子著「今ごはん、昔ごはん」(★★)
・葉室麟著「紫匂う」
・熊谷達也著「微睡みの海」
・藤沢周平全集第4巻
・澤田ふじ子著「大蛇の橋」
・葉室麟著「山桜記」
・ネイマール父子著「ネイマール(自叙伝)」
・門田隆将著「記者たちは海に向かった」
・澤田ふじ子著「高瀬川女船歌」
・澤田ふじ子著「やがての蛍」
・池永陽著「ちっぽけな恋」
・宮本輝著「満月の道」
・新田次郎著「冬山の掟」
・森村誠一著「健康に生きる覚悟」
・中野京子著「名画の謎」
・鹿島田真希著「冥土めぐり」
・伊藤潤著「峠越え」
・山崎豊子著「約束の海」(★★★)
・葉室麟著「潮鳴り」
・水上勉著「飢餓海峡」
・藤井孝一著「読書はアウトプットが99%」
・朝日新聞特別報道部著「プロメテウスの罠6」
・山本兼一著「花鳥の夢」(★★★)
・乃南アサ著「凍える牙」
・山本文緒著「プラナリア」
・山本文緒著「なぎさ」
・小川洋子編「小川洋子の陶酔短編箱」
・笹沢信著「藤沢周平伝」
・船戸与一著「満州国演義 8-南冥の雫」
・宮部みゆき著「火車」
・笹本稜平著「その峰の彼方」(★★)
・藤原敬之著「カネ遣いという教養」
・朝井まかて著「すかたん」(★★★)
・東野圭吾著「同級生」
・葉室麟著「この君なくば」
・火坂雅志著「常在戦場」
・吉田修一著「愛に乱暴」
・火坂雅志著「気骨稜々なり」(★★★)
・石田衣良著「シューカツ」(★★)
以上、63冊だった。纏めると、
1. 朝井まかて著「阿蘭陀西鶴」、中島京子著「妻が椎茸だったころ」、山本兼一著「花鳥の夢」及び、安部龍太郎著「冬を待つ城」など、それぞれ、直木賞作家にふさわしい読み応えのある作品に出会え、大いに楽しんだ。火坂雅志氏の「気骨稜々なり」や「沢彦」なども面白かった。
2. 一方、あれこれの受賞作で、マスコミでも取り上げられたりした話題作が、案外つまらなかったりしたものがあった。鹿島田真希著「冥土めぐり」や小山田浩子著「穴」は芥川賞受賞作だが、独りよがりの展開のせいか物語に入り込めないままだった。また、今年の本屋大賞を受賞した和田竜著「村上海賊の娘」だが、何やら騒々しいだけで、胸にストンと落ちるものがなかった。いつものことだが、「受賞作=良書」とはいかないようだ。
3. 従来、縁のなかった作家にも接したいと、今年は、澤田ふじ子さんや北原亞以子さんらに対象を広げてみた。ご両人とも上手なストーリーテラーだが、澤田さんは、筆が立ちすぎるのか、主人公に先回りして物語を作り過ぎるきらいがある。主人公の眼と思考を通して物語を展開した方が、読者は感情移入がし易く心にも残る。田中経一氏も初めて接する人だったが、「麒麟の舌を持つ男」は面白かった。
4. 今年、残念だったのは、葉室麟氏の筆力の衰えだ。「蜩ノ記」で直木賞を得た頃は、藤沢周平氏の再来かとさえ思いながら、その分厚い物語を堪能したが、最近の同氏の作品は浅く単調でいただけない。やはり、流行作家になり書き飛ばすことが多くなると、質が落ちる典型か。
蛇足:一昨日、家内と読書について話す機会があった。彼女は「今読んでいる山本一力さんで、ちょうど100冊目」とのこと。書評はないが、書名は日記に残しているという。
かれこれ、6~70cmも積もって、朝昼晩と3回雪かきをした。
ところで、毎年この時期に、今年読んだ本のリストを作成して、その特長などをまとめている。
今年は、どうだったか。
・日本文芸家協会編「代表作時代小説」
・火坂雅志著「沢彦」(お勧め度:★★★)
・養老孟司著「「自分」の壁」
・五木寛之著「孤独の力」
・和田竜著「村上海賊の娘」
・笹本稜平著「分水嶺」(★★)
・安部龍太郎著「冬を待つ城」(★★)
・伊東潤著「巨鯨の海」(★★)
・小杉健治著「決断」
・安部龍太郎著「五峰の鷹」
・姫野カオルコ著「昭和の犬」
・小山田浩子著「穴」
・中島京子著「妻が椎茸だったころ」(★★★)
・佐々木譲著「憂いなき街」
・北原亜以子著「澪つくし」
・小池真理子著「ソナチネ」
・田中経一著「麒麟の舌を持つ男」(★★)
・朝井まかて著「阿蘭陀西鶴」(★★★)
・北原亜以子著「深川澪通り燈ともし頃」
・山崎ナオコーラ著「太陽がもったいない」
・北原亜以子著「深川澪通り木戸番小屋」
・村上春樹著「色彩を持たない田崎つくると、彼の巡礼の年」
・森博嗣著「素直に生きる100の講義」
・北原亞以子著「恋情の果て」(★★)
・葉室麟著「さわらびの譜」
・松井今朝子著「今ごはん、昔ごはん」(★★)
・葉室麟著「紫匂う」
・熊谷達也著「微睡みの海」
・藤沢周平全集第4巻
・澤田ふじ子著「大蛇の橋」
・葉室麟著「山桜記」
・ネイマール父子著「ネイマール(自叙伝)」
・門田隆将著「記者たちは海に向かった」
・澤田ふじ子著「高瀬川女船歌」
・澤田ふじ子著「やがての蛍」
・池永陽著「ちっぽけな恋」
・宮本輝著「満月の道」
・新田次郎著「冬山の掟」
・森村誠一著「健康に生きる覚悟」
・中野京子著「名画の謎」
・鹿島田真希著「冥土めぐり」
・伊藤潤著「峠越え」
・山崎豊子著「約束の海」(★★★)
・葉室麟著「潮鳴り」
・水上勉著「飢餓海峡」
・藤井孝一著「読書はアウトプットが99%」
・朝日新聞特別報道部著「プロメテウスの罠6」
・山本兼一著「花鳥の夢」(★★★)
・乃南アサ著「凍える牙」
・山本文緒著「プラナリア」
・山本文緒著「なぎさ」
・小川洋子編「小川洋子の陶酔短編箱」
・笹沢信著「藤沢周平伝」
・船戸与一著「満州国演義 8-南冥の雫」
・宮部みゆき著「火車」
・笹本稜平著「その峰の彼方」(★★)
・藤原敬之著「カネ遣いという教養」
・朝井まかて著「すかたん」(★★★)
・東野圭吾著「同級生」
・葉室麟著「この君なくば」
・火坂雅志著「常在戦場」
・吉田修一著「愛に乱暴」
・火坂雅志著「気骨稜々なり」(★★★)
・石田衣良著「シューカツ」(★★)
以上、63冊だった。纏めると、
1. 朝井まかて著「阿蘭陀西鶴」、中島京子著「妻が椎茸だったころ」、山本兼一著「花鳥の夢」及び、安部龍太郎著「冬を待つ城」など、それぞれ、直木賞作家にふさわしい読み応えのある作品に出会え、大いに楽しんだ。火坂雅志氏の「気骨稜々なり」や「沢彦」なども面白かった。
2. 一方、あれこれの受賞作で、マスコミでも取り上げられたりした話題作が、案外つまらなかったりしたものがあった。鹿島田真希著「冥土めぐり」や小山田浩子著「穴」は芥川賞受賞作だが、独りよがりの展開のせいか物語に入り込めないままだった。また、今年の本屋大賞を受賞した和田竜著「村上海賊の娘」だが、何やら騒々しいだけで、胸にストンと落ちるものがなかった。いつものことだが、「受賞作=良書」とはいかないようだ。
3. 従来、縁のなかった作家にも接したいと、今年は、澤田ふじ子さんや北原亞以子さんらに対象を広げてみた。ご両人とも上手なストーリーテラーだが、澤田さんは、筆が立ちすぎるのか、主人公に先回りして物語を作り過ぎるきらいがある。主人公の眼と思考を通して物語を展開した方が、読者は感情移入がし易く心にも残る。田中経一氏も初めて接する人だったが、「麒麟の舌を持つ男」は面白かった。
4. 今年、残念だったのは、葉室麟氏の筆力の衰えだ。「蜩ノ記」で直木賞を得た頃は、藤沢周平氏の再来かとさえ思いながら、その分厚い物語を堪能したが、最近の同氏の作品は浅く単調でいただけない。やはり、流行作家になり書き飛ばすことが多くなると、質が落ちる典型か。
蛇足:一昨日、家内と読書について話す機会があった。彼女は「今読んでいる山本一力さんで、ちょうど100冊目」とのこと。書評はないが、書名は日記に残しているという。