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アーバンライフの愉しみ

北海道札幌近郊の暮らしの様子をお伝えしています。

商業主義の蔓延

2015年07月29日 | ギャラリー

今度の西安旅行で気になったのは、中国内陸部でも極端な商業主義が蔓延しているように思えたことである。つまり、どこへ行っても、何にしても、「カネ、カネ、カネ」なのである。

典型的な例をあげると、

神社仏閣の見学においては、日本語を話す案内人がいて、施設の故事来歴やエピソードなどを丁寧に説明してくれるのはいいが、見返りとして、土産物の展示室に案内され、偽物まがいの掛軸や色紙などの購入を勧められることである。

例えば、「一期一会」と揮ごうされた色紙が、青龍寺では、所縁の「空海」の落款(署名)入りだが、慈恩寺では、同じ色紙が(同寺所縁の)「玄蔵」の落款で販売されているのだ。

つまり、その掛軸や色紙が本物かどうかは問題でなく、要は、売れさえすれば落款などどうでも良い(本物か偽物かは問わない)ということのようだ。

また、ツアーコンが、「翡翠」のブローチなどを販売しているマーケットに案内するというので行ってみると、そこは「地質学研究所」であった。

れっきとした(地質学の)学術研究所なのだが、研究の過程で出土した翡翠を鑑定・加工して、鑑定書とともに展示室に陳列・展示し(高い値を付け)販売している。

ここでは、むしろ個々に鑑定書を付けること(で偽物でないこと)を売りにしているのだ。それだけ偽物が多いということだろう。

という具合で、白衣をまとった研究者が、日曜出勤をして土産物を売る姿に違和感を覚えたのは小生だけではあるまい。巷間伝え聞く極端な商業主義が、古都の西安までも蝕んでいるように見受けられ悲しかった。

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