いつもそう思うのだが、世の中が動く時、感性豊かな人々は傑作をものにする。
そして、それは時の施政者に突き刺さる。
昨日の新聞(朝日)に掲載された時事川柳をご紹介する。
いつもそう思うのだが、世の中が動く時、感性豊かな人々は傑作をものにする。
そして、それは時の施政者に突き刺さる。
昨日の新聞(朝日)に掲載された時事川柳をご紹介する。
フィレンツェのウフィツィ美術館で、ボッティチェッリらがルネッサンス期に描いた傑作に接することができたのは幸いであった。
しかも、入場者が比較的少なかったため、写真撮影が容易だったのもラッキーであった。
先に、リッピの「聖母子と二天使」やダヴィンチの「受胎告知」などをご紹介した。
引き続き、ボッティチェッリとラファエロをご紹介しよう。
ご存じ「ヴィーナスの誕生(部分)」(ボッティチェリ)である。(全体図はこちらにあります)
この絵の真向かいに「春」も展示されていた。(全体図)
宗教画を描くことが画家の使命とされていた時代に、こうした斬新な絵を描くことがどれほどのプレッシャーになったか、想像にあまりある。
幸い、時の権力者であったロレンツォ・デ・メディチと親しい間柄にあったため、その庇護の下、保守的な教会勢力から自らの絵と画風を守ることができたのだという。
これは、ルネッサンス時代を代表するラファエロの「ヒワの聖母」である。洗礼者ヨハネ(左)が持つヒワ(鳥)は、豊穣と後のキリストの受難を象徴しているという。三角形の安定した構図に、聖母マリアのやさしい眼差しが見るものを虜にする。
小生が住むマンションでは、月1回、資源ゴミの回収を行っている。
段ボール、新聞、チラシ、包装容器などの資源ゴミを所定の形にまとめてゴミステーションに出すと、回収業者が引き取って行く。
130戸もあるマンションだから、集まる量も半端ではなく、毎回、1トンを越える。
この集団によるゴミ資源の回収には、市から奨励金(4円/Kg)が出ていて、毎回4,000円くらいが管理組合に交付されている。1年で5万円近くなるから、管理組合にとってもバカにならない収入だ。
という訳で、今月も今週末に回収があるので、ご覧のごとく牛乳パックの開封と捕縛の作業を行っている。
これも消費する都度やれば良いのだろうが、中を洗って濡れている時はできないから、日頃はそのまま乾燥させて段ボール箱に投げ入れ置く。概ね、3ヶ月に一度くらいの割合でこのような作業が必要になる。
今年、晴れて(?)後期高齢者の仲間入りをして、もうヨーロッパ旅行など無理だと思っていた。
一方、フィレンツェのウフィツィ美術館に行きたいとの思いは募るばかりで、どうすべきか悩んだ結果、廉価版ツアーにビジネスクラス(新千歳~香港~ローマ/ミラノ)をドッキングさせた「お試し版」に参加してみることにした。
値段は、お一人様40万円也。
この価格で、ホテル5泊に機内2泊を加えた7泊8日に添乗員が付いたのだから、参加者12名では採算はとれまい。(定員24名らしいが、50席くらいしかないビジネスクラスの半分をこのツアーだけで確保することはむずかしい~往復とも満席であった)
つまり、旅行会社はキャセイに22~3万円(通常35万円ほど)は払うだろうから、ツアーにかけられるのは17~8万円でしかなく贅沢はできない。
ちなみに、ホテルはホリディイン中心だったし、食事もツーリスト用の質素なものであった。
ところでビジネスクラスだが、一口に言って値段だけのことはあると思った。
ひとつは、フルフラットになるイスが素晴らしい。
3つのレバーと2つのスイッチを微妙に操作すると、自分好みのフルフラットのベッドに変身する。
上掛けは厚手の毛布にカバーのついたしっかりしたもので、丈も十分あるから、これをかぶって足を思い切り伸ばすと「極楽極楽」といった感じになる。
二つは、食事が良くなるので、旅を楽しむ気分になる。
テーブルクロスが敷かれたテーブルで、食前酒に始まり、前菜、メインにデザートからコーヒー/紅茶と、ひと通りのサービスを受けると、これがまともな食事なのだと納得する。
三つは、専用のラウンジが利用できることである。
今回は、香港の乗継ぎでそれぞれ2時間ほどの待ち時間があったが、その間、静かな空間でゆっくり過ごせるのはやはりいいものだ。中には、シャワーを使う人もいた。
というわけで、これならいましばらくは、遠出ができそうだ。
勿論、先立つものがあっての話だから、日頃は質素に暮らして次の旅行に備えようと思っている。
特産のレモンとブドウを運ぶロバ@アマルフィ海岸
ナポリを朝早く出て、ポンペイの遺跡を見学した後、風光明媚なアマルフィ海岸を訪れた。
そこは急峻な崖の上の細い道をたどることもあり、専用の小型バスに乗り換えてのツアーである。(大きな写真)
兎に角、車がすれ違うのもやっとの狭い道を、しかも海面まで7~80mはあろうかという崖の上を走るから、万一、転落でもしたら助かることはあるまいと思いながらのドライヴであった。
すばらしい景観に恵まれたが、バスを停車させるスポットが限られ、途上2回しかストップしなかったから、写真を撮るチャンスも限られることになった。
ということで、ダイナミックな現地の様子をつぶさに伝える術もないが、その片鱗でもお感じいただければ幸いである。
バスを停め、休憩をとったカフェ兼土産物店。
道端で商いをする果物屋さんの屋台。
9日、MB(ミュージックバード)で、ラドミル・エリシュカ指揮、札幌交響楽団によるモーツアルトの「プラハ」やブラームスの第2番などが収録されているCDの放送があった。
最近、評価を高めている札響だが、「レコード芸術」誌で取り上げられたり、その演奏が放送されたりすると、地元のオーケストラだけにうれしくなる。
収録されているのはいずれも名曲で、冒頭のウエーバーは、音楽の授業などでも取り上げられるポピュラーな曲だが、改めて聴いてみると懐かしさで胸がいっぱいになる。
収録曲:
ウェーバー 歌劇「魔弾の射手」序曲
モーツァルト 交響曲第38番ニ長調 K504「プラハ」
ブラームス 交響曲第2番ニ長調 Op73
演 奏:ラドミル・エリシュカ指揮 札幌交響楽団
録 音:2014年11月15日 札幌Kitaraにおけるライブ録音
ディスク:ALTUS ALT-319
蛇 足:CDのキャッチをAMAZONから
「おくれてきた最後の巨匠、チェコ音楽の最高権威84歳! ラドミル・エリシュカ(札響首席客演指揮者) その力強い音楽はますますさかん。
ブラームス交響曲全集第2弾、NHKで初日が放送され話題となった。本CDはエリシュカの強い希望により完全燃焼の2日目の録音を採用。録音もALTUSならではの立体感があり、ホールの響きのよさも感じられる見事な音質である。
雄渾のブラームス実に圧巻のフィナーレ、立派すぎる「魔弾」! 端正にして気高きモーツァルトと盛りだくさん!」
こんな面白い、読み応えのある本は久しぶりだ。
民主主義は、完成されたかたちでそこにあったり、与えられるものではなく、不断の努力で闘いとり、そして次世代に引き継ぐものだと納得させられる。
それは、若者たちが、右も左もわからぬままに始め、ものすごく勉強し、深く考え、おおいに議論し、自ら手足を動かして造り出したものだからに相違ない。
そして、彼らは、彼らの回りに居た若者に民主主義とは何かを学ぶ「場」を与えたのだ。
「場」はそれらの若者を鍛え、そして次の若者に引き継がれ大きな輪となり、彼らを取り巻く学者たちを、大人やママさんたちや政治家さえ動かした。
乏しい小遣い銭をはたき、デモのやり方などをネットで学び、試行錯誤しながら造り上げた新しい民主主義のかたちが、15年安保をつくり出したのだ。
それはまだ小さい双葉に過ぎないが、日本の将来を託すにふさわしい大木に成長する確信を抱かせる。ご一読をお薦めします。(お勧め度:★★★)
ご参考までに、昨日の新聞(朝日)の文化・文芸欄に掲載された寂聴さんのエッセイを転載してお目にかけます。
フィレンツェを出た後ピサへ寄ったので、ヴェネツィアに着いたのは夕方になった。
陸側から大運河を渡り、サン・マルコ広場近くの船着き場に上陸すると、すでに陽が落ちかけていて周囲を黄金色に染めていた。
対岸には、サン・ジョジュル・マジョーレ教会のドームと屹立する尖塔が見える。
サン・マルコ広場に入ると、正面に15世紀に建造されたという時計台があった。塔の屋上に置かれたムーア人(老人と若者)が鐘を打ち鳴らす。24時間表示の文字盤がユニークだ。
広場は大勢の観光客で賑わっている。降り立つハトの群れと遊ぶ親子。
網の目のように張り巡らされた運河をゆったりと行き来する観光用ゴンドラ。(メンバー12人の内)二人が乗りたいと手を挙げたが、料金が45分で18,000円と聞いて断念したようだった。
自由時間となり、広場に隣接するカフェでお茶を飲んで外に出たら、辺りはすっかり暗くなっていた。運河に映えるカフェの灯。
何とも慌ただしいヴェネツィア訪問ではあった。
本物を目の前にして、「やはり傾いているな~」と感嘆しきりであった。
ピサの斜塔。
11世紀から13世紀にかけて東方との貿易で栄えたピサだが、艦隊がイスラム勢力に勝利したのを祈念してドゥオモの建設に着手。
1173年からは鐘楼を建て始めたのだが、4階までできた段階で傾き始め、仕方ないので、それ以上の階をまっすぐ建てていったがそれでも傾きが続いたので、最上階は地表に対してまっすぐに建てたという。完成は1372年。高さは55.9mある。中心線から南に向って4m 、約4度傾いている。
そのため、現在真横から見ると、単に傾いているだけでなく、全体がバナナのような奇妙な格好をしている。
ところで、傾斜しているのは鐘楼だけのように思っていたが、ガイドさんの説明によると、この敷地にあるすべての建物は、大なり小なり傾いているという。つまり、地盤が弱いのだ。
しかも、傾いている方向はまちまちで、例えば、ドゥオモは(鐘楼に対して)反対側に数度傾いている。洗礼堂、墓所(カンポサント)や付属美術館もしかりである。(写真中央は、ドームの形状が美しい「洗礼堂」)
従って、写真を撮るのがとても難しく、何を基準に水平・垂直を出すか苦労する。小生は、周囲の城壁を水平と仮定して作図した。
このピサの寺院は、単に鐘楼の傾きだけがクローズアップされているが、装飾に施された彫刻や色彩の面でも、非常に優れたものを持っていると思った。
また、この傾きを利用してガリレオ・ガリレイが、落下物の重量差による落下速度には差が生じないことを証明したとの話など聞くにつけ、偉大な傾きでもあると大いに感心した。
過日、掲題についてご報告したばかりだが、昨日、またこれに遭遇した。
つまり、旅のお土産を発送すべく、包装材(プチプチ)を買いに近所のホームセンターに行った時のこと。
従来、その店でTVの接続コードを延長するためのコネクターを何個か購入したことがあった。
ただ、1個不足して買い足しに行ったら品切れになっていたので、いずれ入荷するだろうと待っていたのだが、1ヶ月たっても入らない。
そこで昨日、包装材を買ったついでに売り子のオバサンに、「いつ入荷するか」と聞いてみたら、「1ヶ月以上も品切れになっていますか。それじゃ、きっと品番の変更にでもなって、もう入らないでしょう」との答え。
これには一緒にいた家内も驚いて、「何なのあれ!」と言い出す始末。
以前住んでいたニセコのホームセンターでは、こうした問い合わせには、即座に「ちょっとお待ち下さい。在庫の有無を調べます」とか、「入荷に1週間ほどかかりますので、入りましたらお電話します」とかの対応をしてくれたのにと思わず天を仰いでしまった。
帰宅後、包装したお土産を発送すべく近くのコンビニに持って行ったら、そこの売り子のオバサンも、終始無言でありがとうひとつ言わない。これが田舎と都会の違いなのかな。どうも恐れ入りました。