天空☆faya-y的毎天☆

~faye-yの日常~ 天空疊著層層的思念。

田辺聖子『苺をつぶしながら』

2011-11-09 21:49:57 | 
苺をつぶしながら (講談社文庫)
クリエーター情報なし
講談社


おんなじことしか言えませんが、この三部作はぜひ通しで読んでいただきたい(全集なら1冊にまとめられているみたいです)。とくに小説書く若い女性なんかに読んでほしいものです。この細やかな人物設定ってどうやって?と思うばかりです。
『私的生活』から2年後、剛と離婚した乃里子は仕事も友達たちともうまくいっていて、「一人ぐらしなんて、人間の幸福の極致じゃないのか?」なんて思っている。めげないのである。事件もあったり、剛と再会したり…。さて、結末は。これはやはり元祖ハイミスの田辺さんじゃないとこの結末は書けないでしょう。
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田辺聖子『私的生活』

2011-11-09 21:34:56 | 
私的生活 (講談社文庫)
クリエーター情報なし
講談社


以前、書いた『言い寄る』の続編。昭和51年に書かれたものです。
やっぱり田辺さんはすごい。帯に「私、この作品を書くために生まれてきたのかもしれへんわ」と直筆で書かれていますが、作家からのこの言葉がでてくることの重み。
前作から2年後、剛と結婚した乃里子はがんばっていたフリーの仕事から離れ、玉の輿マダムの生活を謳歌しているのですが、どんどん実際の生活から乖離していく感覚が湧いてきて…。
愛だったものが少しずつ違ったものになる。その乃里子の心に寄り添い物語は進んでいきます。
「愛の問題における犯罪は、誰も裁くことができないからむつかしい」あとがきより。深いなあ。。。

話は変わりますが、『言い寄る』から『私的生活』の年頃の頃の私は某学校で書いていた作品でいくつか離婚して一人で暮らすことになった女性を主人公にしていたのですが、一部で私がバツ1というウワサがたっておりました。んなもん実体験ばっかりじゃ作品なんて書けないでしょうに。
コメント (2)
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