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ジャンルがジャンルなんで、ここでは書かないつもりだったんです。。。本格的なBLものはやおいもの漫画も含めて初。
BL(orやおい)という言葉を知らない方は知らないままでいいと思います。それがまっとうです!この世界に触れないほうがいいのです!
ですが、ご興味のある方はこちらへ↓
なんでも、10年前の作品だそうで白泉社から復刻されたそうです。「ダヴィンチ」の「このBL作品に芥川賞を獲らせたい!」特集に取り上げられたことがあるとか。感想を書こうと思ったのはこの部分で、ストーリーで読ませるのではなく人を描いて読ませる筆力はジャンルを超えています。
落語家・山九亭感謝は廃業した兄弟子と夫婦のように連れ添い時を重ねている。そこへ告げられるのは師匠・初助の死。初助はさまざまな男と軽い付き合いはありましたが、一人で亡くなり、生涯は謎が多いまま。読者は感謝、本名森野要を軸に初助の人となりを知ることになるのです。いろんな男を渡り歩いてきた初助が本当に愛した男はいたのか…。
(注:江戸落語界が舞台です。くれぐれもそこのあたりよろしくお願いします)
時代は昭和、平成いったりきたり。圧倒的な存在感を持つ初助の物語で最後は閉じられるのですが、運転手さんと初助の間の空気が余韻を残し…私はマクドナルドで泣いてました。
もちろん、落語もモチーフになっていて見事に物語に絡んできますし、初助は長唄や三味線、踊りにも精通しているって誰かを…。おっと、いけない。しー、ですよ。みなさん、しー。
ただ、官能的なところはほーんと生々しいですので、ご注意を。とくに男性は生理的にNGの方が多いと思います。
BL部分の心理描写にも感心しました。名作だと思います。