多助の女 | |
クリエーター情報なし | |
実業之日本社 |
江戸下町で若い娘が三度続けて押し込み強盗に殺害された。残された紙片に描かれた絵から強盗の名は「火狐」と呼ばれる。その後、四度目の押し込みで御用となったものの、八丁堀同心・源之進が「火狐」の真の首謀者と睨んだのは、いまだお縄になっていない、町でも評判の火消・多助だった。表と裏の顔を使い分け、隙を見せない多助を追い詰めることはできるのか。そして、対決の先にある驚きの真相は!?正体見たり、江戸の華。八丁堀同心と町火消の息詰まる対決。 amazonより
作者4冊目の長編時代小説。
事件を追うミステリーものながら、人間を描く単なる推理物ではありません。
でも、感想を書こうとするとネタバレになっちゃうので難しい。
上に粗筋を引用したのですが、「多助」なんです。この物語の主役って。
最初は「こいつっ!」と思いながら読んでいたのに、最後の方では“完全懲悪”を超えたところの展開に自分の気持ちも揺れました。
この世の“罪”は、誰が決めるのか?そして、途中で本が置けなくなってしまった後半…。
もう一度読みなおそ。