昨夜のカレー、明日のパン | |
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2003年に放送された「すいか」というドラマのファンなのであります。
過去にもここで書いたことがあるんですけど、じんわりじわじわくるんです。セリフのひとつひとつが。
ですが、この脚本家木皿泉さんの他のドラマは見てないんですけど。
木皿泉さんは神戸在住の夫婦の脚本家。
「すいか」が放送されたあとに旦那さんが病気で半身不随になり、奥さんはウツに。
木皿泉 ---物語る夫婦の脚本と小説 (文藝別冊/KAWADE夢ムック) | |
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詳しくはこちらのMOOKで。こっちはゆっくり読みます。ええ笑顔やなあ。。。
さて、そんな脚本家のはじめての小説は連作短編集。ん?本の帯には連作長編小説って書いてある…。
各章、主人公は変わっていくのですが描かれるのは、夫を亡くしたテツコと義父の家庭。
視点や時間を変えながら「現実」の中にあるふんわりとした世界がつながっていきます。
笑うことができなくなった元CAが、亡くなった幼馴染のために、幼馴染のお父さんのために
形見となったキーホルダーを後輩に託したとき、
事情を聞かないまま後輩のCAが
これが空を飛んでいたら先輩は笑えるようになるんですね、
私がやめたら見込みのある後輩に託します。
だから、だから、先輩、幸せになってくださ~い
私、これに号泣。今も文章を書くために読み返して涙が0.5秒で溢れてきました。うう。
他人のことを想う、そのやさしさがそこかしこにあるのはまさに「すいか」の世界につながるなあと
思ったのでした。