クリスマスイブを迎えたが、この時期になると思い出すことが二つある。一つは、1984年12月に仕事の一環として行ったクリスマスパーティ。もう一つは、フランクフルト駐在当時(1985-89年)の思い出である。
① クリスマスパーティ
1984年当時、世の中を震撼させて話題になっていたのは、グリコ・森永事件。阪神を舞台にグリコや森永等の食品会社を標的とした一連の企業脅迫事件である。犯人は、かい人21面相と名乗り、脅迫や放火や菓子への毒物混入等を繰り返し、最終的には正体不明で未解決事件となったもの。この脅迫を受けて、当時、グリコや森永のお菓子は店頭から消え、廃棄処分となっていた。当時の課長の発案で、東京駐在の世界各国の航空会社の日本支社長(ほとんどが外国人)を招待して、クリスマスパーティを行うことになり、お土産として、グリコ・森永のお菓子をプレゼントすることで支援活動を行った。思い出深いのは、パーティの出し物として、クイズを出すことになり、問題作りに奔走したからである。出題した問題は、富士山頂の電源は?とか新幹線の車両の先端の中には何が入っているか?とか大相撲の土俵の下には何が入っているか?とか5-6題のクイズを出し、正解者にクリスマスプレゼントを渡すことにした。問題作りのため、いろいろな本で、外人さん用に難しくもなく、やさしくもない日本ならではの問題を選ぶのに苦労したことを覚えている。スライド写真を見せての出題だったので、関係の写真を集めたり、問題もすべて英語で出題する必要があるので苦労したが、グリコ・森永事件のこともあり、パーティは成功裏に終了した。
② ドイツでのクリスマス
日本と違って、ドイツでのクリスマスは、本格的というか雰囲気があり、厳かにクリスマスを迎えていたような気がする。街にはクリスマスマーケットが並び、教会の鐘とともに、クリスマスデコレーションに染まる。お店には、クリスマスソングが流れ、クリスマスグッズが多数並ぶ。ドイツは、木製のクリスマスグッズで有名なので、ろうそくで回るキャンドルスタンドとかクリスマスツリーの飾りつけとかもかなり買い込んでいた。ドイツに行って初めてのクリスマスの時に、アパートの大家さんが大きな本物のクリスマスツリーを持って突然我が家に来てくれたことを懐かしく思い出す。子供達にとっては、まさにサプライズのクリスマスプレゼントであった。大家さんとは、その後も親しく交流していて、翌年のクリスマスの時に大家さんの家に招かれたこともあった。居間には、本物の大きなクリスマスツリーが置いてあったのが印象的であった。アドベントカレンダーのことを知ったのもこのドイツ時代であり、未だにこの習慣が続いているのも不思議な縁である。
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