いや、久々にいい買い物をした。
それは、先ほど京都駅内の本屋で購入した、ますむら・ひろしの『銀河鉄道の夜』漫画文庫版、ではなく、中古CD屋で買ったHIGH-LOWSのアルバム『ロブスター』でもなく、ビレッジバンガードで衝動買いした三島由紀夫の『若きサムライのために』なんかでもなく、ましてや、元MR.BIGのエリックマーティンが作詞&歌うPRIDEテレビ中継テーマ曲『The Last Man Standing』のネット配信版などであろうはずもありません。
週刊少年ジャンプで連載30周年を迎えた『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の記念本『超こち亀』です。
ここ数年の『こち亀』からは正直“老醜”がプンプン、“生かされている感”が多分ににじみでていました。この『超こち亀』も半分はトホホな内容で、思わず床に叩きつけたくなるのですが、もっともこれはファン向けのコレクターズアイテムなので、怒る方が筋違い(※)。そこは納得して、残りの半分に目を向けると、一部のコンテンツが素晴らしすぎてたまらない仕様になっていました。
88名の漫画家による『こち亀』トリビュートイラスト!・・・と、いいたいところですが、これは正直今ひとつ。中には、やなせたかし(アンパンマン)、星野之宣(宗像教授異考録)、原哲夫(北斗の拳)らがこち亀キャラを描くという衝撃的なページもあるのですが、88名が必要以上に『こち亀』ならびに作者をヨイショする展開に、正直寒気すら感じました。もっともこれはファン向けの(※以下同文)。
『こち亀』の秋元治が、他作家と合作で描く読切漫画が4本、これが素晴らしい。秋元治withゆでたまご(キン肉マン)、秋元治withモンキー・パンチ(ルパン三世)、秋元治withさいとう・たかお(ゴルゴ13)、秋元治with鳥山明(ドラゴンボール)。名前を並べただけでしびれまくりの企画です。両津とフリーザの死闘、麗子のパロスペシャルがウォーズマンに炸裂、ルパンと中川の頭脳戦、飛行場でばったり出くわすゴルゴと両津、などのシチュエーションが読めるのは『超こち亀』だけ、であります。
押忍。
