いやあ、日本ハムファイターズ、素晴らしかった。なにが素晴らしいって、別に優勝したことや、新庄の流した涙なんかはどうでもよくって、ヒーローインタビューでの稲葉の発言に、「そうですね」という相槌が一度も出てこなかったことです。正直感動しました。
以前のブログでも少し触れたが、僕がプロ野球ファンだった20年前から、そうでなくなった現在に至るまで、プロ野球選手は決まってインタビューのときに「そうですね」という相槌を打っていました。
インタビュアー「素晴らしいホームランでした」
選手「そうですね。ファンの皆さんの後押しのおかげです。」
インタビュアー「沈んでいたチームが浮上するきっかけの一打でしたね。」
選手「そうですね。最近貢献できずに歯がゆかったので、よかったです。」
インタビュアー「今後もこの勢いでの連勝、期待しています。」
選手「そうですね。このままの勢いで頑張ります。」
インタビューを受ける選手の90%くらいが、ことごとく同様に繰り返す様は、小学生心にも、正直寒かったのを覚えています。
しかし、そんな寒風吹きすさぶプロ野球界に、一人の男が現れました。新庄剛です。彼もやはり、そんな現状に危機感を覚えたのでしょう、テレビのインタビューで「俺は絶対“そうですね”を使わない」、と宣言、同時にチーム内でも罰金制度をもうけるなど、改革に乗り出しました。結果、最近ネットでの噂によると、日ハムの選手のインタビューが洗練されてきているといいます。そして今日、ついに、その“証拠”を、テレビを通じてこの目で確認することができました。ビバ稲葉、ビバ新庄。
ここはひとつ、新庄が引退してしまった後も、このままの勢いで、プロ野球会から「そうですね」が完全に撲滅されることを、切に願う次第であります。