映画『クローズZERO』を見てきました。
画像はサントラジャケットより。映画は実写です。
月刊少年チャンピオンで連載されていたヤンキー漫画『クローズ』の外伝で、高校生が学校制覇を夢見て喧嘩し合う、わかる人にしかわからない価値観にのっとったストーリーです。正直僕にはわかりません。
が、これがなかなかの良作。洗練された喧嘩シーン(前半限定)、立ちまくったキャラの個性、挿入曲の男前なかっちょよさなど、案外見所が多いのです。これで黒木メイサがいなかったら及第点なのですが。タイアップ目的見え見えの彼女ひとりの浮きっぷりのせいで、作品の世界観が取り返しのつかないことになっています。残念。
個人的に特筆したいのは、劇中で挿入された横道坊主の楽曲です(横道坊主に関しては過去のブログ参照のこと)。原作漫画の作者高橋ヒロシが大ファンのために抜擢された彼らの曲は、映画と見事なまでにシンクロ。大音量で流れたその迫力と疾走感に、もう鳥肌立ちまくりでした。
横道坊主が歌う劇中歌『明日はどっちだ!!!』PVはこちら!(12月5日まで)
そして横道坊主の盟友として名高いTHE STREET BEATSが歌う映画主題歌とエンディングテーマも秀逸すぎでした。
横道もビーツもともに今年で結成から23年。積みに積まれた経験と年輪に裏打ちされたロックは、今どきのなんちゃってパンクロッカーたちとは明らかに一線を画します。おしゃれな格好して、化粧して、甘い声で薄っぺらな愛を叫ぶ人生経験の浅いガキども。見ていて虫唾が走るので死んでしまえ(言い過ぎ)。
そんなわけで、邦画にしては珍しくヒットだった『クローズZERO』。肩の力を抜いてボーっと見るのに最適。バイオレンスシーンも、迫力はありつつも痛みの少ない優しい作りになっているので、女性にもおすすめです。