小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

小笠原諸島・母島で持続可能な暮らしを目指しています。

その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

恋い焦がれる島たち

2022年12月22日 | 母島 日常 日記
■僕は今、島に恋い焦がれています♪
どれもここ数年でご縁ができたまだ行ったことがない島々です。

小笠原諸島と同じ東京の島々、伊豆諸島でもまだ行ったことが無い
大島、三宅、御蔵、利島、はもちろんですが、
今猛烈に行きたいのが、

・中ノ島(海士町あまちょう、島根)
・甑島(こしきじま、鹿児島)
・中通島(五島列島、長崎)
・天売島(てうりとう、北海道)
・豊島(てしま、香川)
・新島(にいじま、東京)
です。

どの島も明確に逢いたい人がいる島なのです。
この数年活動してきた東京宝島事業母島部活堂でできたご縁ばかりです。

今年度は母島部活堂は東京都の取り組みから外れ、少しお休み中ですが、
そのご縁で繋がったエネルギーは脈々と動いています!!

【オオハマボッス】
小笠和固有種潮風のあたる海岸付近や山頂や稜線の岩石地に自生しています



■そんな中、昨晩は村議会議員の清水良一さんが、
海士町視察オンライン報告会、議会報告会を実施してくれました。

聞いていてワクワクする取り組みが沢山でした♪

【ないのもはない】をスローガンに
・お金がない
・前例がない
・制度がない
を禁句にして本気の地域づくりを進め、
平成16頃の海士町財政破綻寸前から、
一気に毎日視察で満席になる現在の海士町についてアツく語ってくれました☆
なんてカッコいいスタンスなのでしょう!

聞くところによるとですが、
海士町、以前は公共事業ばかり主体だったそうです。
そのおかげで離島とは思えないインフラが揃って行ったそうですが、
過疎化は深刻で島を離れた島の出身の子供たちは進学以降は
なかなか島に戻ってこない状況だったそうです。

日没の母島前浜。大好きな景色です。

■平成16年頃の財政破綻寸前のところから、
沢山の人が危機感を持ち、
本気で地域を再生するために動いて行ったそうです。

後に海士町の大改革のキーマンとなった
岩本悠さんが海外を流学したあとに大手企業に勤め、
海士町に視察に来たことをきっかけに海士町から世界を変える取り組みを始めたそうです。

「大事なのは人」という目線でどんどん沢山の人のご縁が繋がり、
丁度そのタイミングで四天王と呼ばれる島出身も含む凄腕の課長さんも揃い、
独自の取り組みをはじめ、
地域おこし、第1次産業へのテコ入れ、
教育の重要かなど
全てがうまくいってるわけではないでしょうが、
どんどん改革を進めていったそうです。

とにかく補助金目当てではなく、
自分たちの財源や色んな応援を駆使しての地域づくり。
まずは町長さんが給料を半分にして、
その下の職員さんが次々と人件費をできる限り削って2億円の財源を捻りだしたとか。


■島根県の外れの人口2500人の離島の中ノ島(海士町)。
町自身が第1次産業や施設、町営住宅建設に力を入れ、
高校の改革をして、島っ子の流出を食い止め、
外部からの留学受け入れもしていくスタンスもすごいと思いました。

毎日、独自のケーブルテレビで島の中の様子を放映し、独自に番組も作り、
小さな離島で独自に作る番組をみんなが楽しみにしていて、
運動会も卒業式もお茶の間で見れるという海士町。

半官半民で、役場に勤めていても、
半分は民間や個人事業でも働くしなやかさ、
完全に島が自給自足できる田んぼや作物、海産物の豊かさ、
上質の湧き水。
人口2500人で12集落もあり、各地に図書館がある豊かな島。

公営塾を運営し、高校生が集える場づくり。
大学生など大人の島留学を進めて、
島の子供たちに色んな大人のスタイルをありだと見せつける取り組み。
今では毎日全国の自治体や企業から視察や研修で宿が埋まってしまう海士町。

新しくクリエイティヴな活動をする事業者などには
2億円にもなるふるさと納税の25%を割り振って出資できる仕組み作り。

まあなんとワクワクするような動きをしているのでしょう☆


沖港の浚渫作業をする新富士丸。お陰で船が安全に航行できています。感謝!

■僕が海士町に興味を持ったのは、母島部活堂で天売島の方たちと対談した時でした。

天売島の皆さんが遊び心半分で海士町に視察に行って
「自分たちは今まで何をしていたのだろう?」と心の底から奮い立たされて
「天売島おらが島活性化会議」の発足のきっかけにもなったと聞きました。

その様子は母島部活堂のアーカイブで見れます。
齊藤暢さんが語ってくれています(44分あたりです)。
興味のある方はぜひ配信、レポートを見てみてください。


この対談の時に、天売島にももちろん行きたくなったし、
天売の人たちを一気に変えてしまった海士町にとても興味が湧きました。

そんな海士町には小笠原にご縁がある人もいるそうです。
冒頭の清水良さんの宿、プーランに泊まった、
当時、一流自動車企業に勤めていた方はプーランで色んな気付きを得て、
一気に会社を辞めて海士町に移住したそうです。

今回の視察でも忙しい中、お会いできたそうです。

良さんの報告会でも挙げられた「海士町複業協同組合」
“副業”ではなく‟複業”。
色んな繁忙期と閑散期の仕事を繋いで、多様に働くスタイルの複業。

これはまさに戦前、母島にもあった「若ノ衆売組合」に近いものがあります。
こういう取り組みが色んな人の移住を促し、島民の意識向上や、色んな改革や力になっていると思います。
 


他にもまだまだこの報告会で紹介したいことは山ほどありますが、
まずは皆さん、自分の足で行ってみるのがお勧めです(#^.^#)
僕もここ数年以内には行こうと思っています!



■小笠原が今、できること。
沢山考えることができます。

海士町と違い、
財源はそのほとんどが国や東京都からの補助金で、
空き家がなく、住宅・土地問題がとても深刻な小笠原。

煌びやかに見える小笠原ですが、
その実態はメッキのように内側はまだまだくすんでいる様に思えます。

同じような人口規模の海士町の活躍を聞くと、
小笠原が自分の力で立って動くのもまだまだ可能な気がするのです。

今回夏に東北を周ってみても思いましたが
小笠原のポテンシャルは本当に凄いと思います。
他にはない、ここだけの強みを沢山持っているのです♪

現時点で考えただけでも、
海士町を参考にできる事も沢山あります。

地域の大事な文化的役割の図書館。
父島母島の差だけでなく、
ビジターやOWA、役場などの図書館の連携もやろうと思えばできる事です。

村のケーブルテレビも民間に運営を委託して、
様々な番組を作り、撮影してもらい、
小笠原独自の地域が繋がり、未来へ結ぶ使い方があると思います。

うちのようにTVのない家も多いので、
これからはYoutube配信なども同時に行いつつ、
どんどんワクワクするコンテンツが出来ればなと思うのです。

そして人とのご縁を大切に繋ぐ長期的未来を据えた取り組み。
東京宝島でもSHIPでもできてきているこの取り組みを、
もっともっと多くのジャンルや人に関わってできるはずです。

議会放送もYoutubeで生配信はしているのですが、
ぜひぜひアーカイブ化してほしいし、
ダイジェスト版なども放送してくれるといい気がします。

そして、
父島、母島、硫黄島をヘリで繋ぐ未来.........
小笠原とグアムを船で繋ぐ構想...
まだまだ沢山今できる事があります。

今回視察に行った4人の村議会議員さん
(良さん、重行さん、杉田さん、築舘さん)の今後の活動も気になりますし、
来春の村議会選挙も色んな可能性を秘めててワクワクしますね(#^.^#)

今回は素晴らしい報告会をありがとうございました!!