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■2023年に議員になってから、小笠原村が回収しているリサイクル資源の行く末を追って、
様々な処理工場を視察してきました。
今回は埼玉県にある「中村ガラス」さんを訪ねました。
浦和レッズのホームである埼玉スタジアムの近くに工場はありました。
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中村ガラスさんはガラス瓶を集めて処理し、
破砕して、不純物を取り除き、
ガラス材料として搬出している業者さんです。
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処理されたビンたちは、
白(透明)、茶、色ビンの3種類に分けられています。
これまで見てきたプラやペットボトルと違い、
ビンの扱いは長い再利用の歴史があります。
思えばひと昔前、僕が子供の頃の仙台では、空いた瓶を酒屋さんに持って行って、
一瓶10円くらいで引き取ってもらい、子供の小遣い稼ぎになっていました。
全国的にも同じだったと思います。
しかし、現代は細かく展開していた地域の酒屋さんが減って来ていて、
大きなショッピングモールなどが展開してきている時代なので、
ビンを集めてリユースするよりは、
ビンを集めて砕き、リサイクルするのが主流になってきているそうです。
ペットボトルの登場で、瓶は減って来てはいるそうですが、
まだまだその存在意義は大きく、
ペットボトルの処理も歴史ある瓶の処理工程が参考になっており、
この視察はその歴史を感じながら拝見させてもらいました。
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■さて、島では週に一度、ビン・ペットボトルとして同時に回収しています。
回収されたビンはセンターで仕分けされ、
フタや不純物を取り除き、3種類の色に分けて貯められます。
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なので、捨てる際にはちゃんとフタを外し、中身はサッと洗って捨ててもらう事で、
その後の処理が格段に楽になっていきますので、
きちんと各家庭、事業者で丁寧に回収へのご協力をお願いします!
そして同じ日に集めるビン・ペットボトルの日には、
空きビン以外のガラス製品、お皿などの陶磁器が含まれています。
それらは、今回のガラス瓶とは成分が違うので、別にしています。
耐熱ガラス製品、陶磁器、照明のガラス、ガラス食器、薬品ビンなどが、
別扱いとなっています。
これらは島で僕たちが仕分けしています。
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その後、3種類に分けられた瓶が貯まると、
貨物船・共勝丸で内地に運ばれ、
今回視察させてもらった、埼玉の中村ガラスさんに運ばれます。
そこからが今回の視察の段階になります☆
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■まずこちらに着いたビン達はストックヤードに置かれます。
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その後に、重機で運ばれ、まず機械にかけられて、
50㎜以下に破砕されます。
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その後、ラベル剝離機でラベルがはがされ、
バキューム集塵機で軽量物を吸引除去されます。
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そして、セラミック除去機で石や陶磁器類が除去されます。
次は金属検出器で金属が除去され、
水洗いされて、最後に人に検査選別されて、
ガラス瓶の原料、製品カレットになって原料として出荷されて、
またガラス瓶に生まれ変わります。
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この工程の中でも、不純物を極限まで取り除くために、
何度も行き来する場合もあれば、
センサーで色分け仕分けされたりと、
様々な細かな選別作業で綺麗に分けられていきます。
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さまざまな個所でこうした不純物が除去されていきます。
不純物が混入すると、再利用時の質が下がってしまうので、
工夫されてしっかりと取り除かれています。
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最終段階の茶ビン
すっかり綺麗です♪
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こちらが最終の白(透明)ビン
人の技術ってすごいなぁ!と感心するばかりでした♪
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良かったらどうぞ!
■小笠原から搬出される空き瓶の量は令和3年度は38トン、令和4年度は44トンになります。
年数回搬出していますが、1回あたりのビン処理はものの数十分で処理されてしまいます。
今のところ、父島のクリーンセンター、母島のリレーセンターからの空きビン資源からは、
あまりに困るようなものの混入はないそうで、聞いてホッとする自分がいました(#^.^#)
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ガラス瓶はいわゆるリデュース(発生抑制)、リサイクル(再資源化)、リユース(再利用)の3Rに対応しており、
5000年前のエジプトのお墓からガラスを作る絵が見つかっている長い歴史もあります。
100%天然素材でありますし、
特に日本の現代のビンの品質はすごく高品質です。
ペットボトルやプラ容器など、
軽くて便利な容器が増えてきている現代ですが、
ビンの持つ歴史と有用性は揺るぎのないものであると感じました。
(ビールも缶よりもビンが美味しいと感じています♪)
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頂いた資料によると、
今でもリユースやリサイクルされないビンは年間40万トンもあるそうです。
小笠原村が令和4年に搬出したビンの量は44トンになります。
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これらのビンが太平洋を1000㎞渡り、さらに陸送を経て、
中村ガラスさんで処理されていることになります。
今回の視察を通して、処理している人たちの顔が見えたおかげで、
回収する、仕分けする、搬出する時にも活かせるものがあると感じました!
ゴミステーションに捨てる際にも、
しっかりとキャップを外し、中身をサッと洗って出してもらうことで、
後の処理で大変助かります!
ぜひよろしくお願いします★
中村ガラスの皆さん、貴重な時間を割いて、ご紹介いただきありがとうございました!